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そろそろ、タイトルを変更した方が良いような気がしてきた・・・。
ダンジョンを攻略するにあたって、その攻略法はいくつかあるが大まかに言って二種類に分けられる。正攻法の正規ルートと邪道的な裏ルート。
図書館迷宮では正規ルートでは訪れた者の知恵と勇気が試される。本達には知識はあれど知恵が無いからだ。その知恵を取り入れるために知恵を見せる必要がある。
裏ルートではここの特性、本で出来ているという事情を使用したものだ。火属性の魔法で焼き払う、または火系統の武器で焼き切るという方法だ。一直線に進めるので、早く進むことが出来る。その為の火炎放射機だった。結局使わない事になったが。
今回は前者、正規ルートでの攻略だ。出来るだけ火系統の武器は使わずに知恵と勇気を見せなければならない。知恵は要所要所にある謎ときで示し、勇気は襲い掛かってくる本達を倒すことで示す。とまぁ色々言ってはいるが、要は普通のダンジョン攻略だ。
図書館迷宮の主な敵は本だ。たかが本、されど本である。本であるが故、物理防御力は低いが知能は高く、魔法を放ってくる。そして何より厄介なのが空を飛びまわる事だ。
そう、飛ぶのだ、本が。
その空を飛ぶさまからフェアリーブックと名付けられている。プレイヤーにとっては害虫の様なものだが。
「そいやあっ!!」
空飛ぶ本達を僕は本で出来た壁を足場に飛び回り叩き落としていく、落ちた所をガイがネイルガンで仕留めていく。ネイルガンとはつまり釘打ち機のことだ。どこかの生産系プレイヤーが戦闘用工具シリーズなるものを作っていて、その内の一つをガイが買い取ったという事らしい。戦闘用工具シリーズは攻撃力は高くないが、工具によってさまざまな特性が付与されている。例えば、このネイルガンは移動阻害の追加効果がある。そのプレイヤーは他にも戦闘用文具シリーズとか、戦闘用台所用品シリーズとか作っているらしい。ファッションとして装備している人を街中で見かける事もあり、何気に需要が高い。
「ん、そろそろ第一の関門かな」
「みたいだな・・・お」
第一から第三までの関門があり、それぞれの謎を解くことで先に進むことが出来る仕組みだ。だが、出される謎は毎回違い簡単ななぞなぞの様な時もあれば、本格ミステリーの謎解きの様な時もある。この辺りは完全に運で、最悪諦めなければならない。
さて、第一の関門だがこれは簡単な部類に入るだろう。目の前に置かれた数冊の本をある法則通りに本棚に納めよという物だ。
「本は赤と黒の二色、それと番号か」
「赤と黒って言ったらアレだろ、トランプ。ほら、これ番号被ってる」
「ホントだ。じゃあ一回その番号が入る所に入れてみて、ダメだったら入れ替えるってことで」
「オーケイ」
かくして、本棚に本が収められ、奥へと続く扉が開いた。
「うっし、正解みたいだな」
「簡単だったね」
「解いたのは俺だろーが」
「まぁね」
「なんでお前が誇らしそうなんだよ」
等言いつつ、楽しくダンジョン攻略は続く。
「さて、第二の関門が近いが・・・面倒だなこりゃ」
「・・・ブックゴーレム」
本来石や泥、木と言ったもので体が構成されるゴーレムだがココでは本で体が構成されていた。いや、本達が得た知識を本で再現しているのだ。単体での物理防御力の弱さを集まる事で高めたのだ。魔法も放ってくるので厄介だ。
「って、何深刻ぶってんだよ。お前は何回も倒してるだろうが」
「まぁそうだけど」
取り敢えず、取り出した剣をブックゴーレムの足に付き刺し動きを止めようと試みる。しかし、本を幾つか失っただけで直ぐにどこからか飛んできた本で修復された。
「見た!?」
「おう」
だがこの攻撃の本意は他の所にあった。攻撃をし、ブックゴーレムが修復した時、ブックゴーレムの中の一冊が光り輝いたのだ。ブックゴーレム全体に指示を出す、いわばコントロールコアの様な物だ。それを確認するための攻撃だった、
「じゃあお願い」
「アーム変形!!ドリル!!」
すると、ガイの種族、機構族の種族特性で改造された腕が変形し、ドリルになった。
ドリルでやる事と言えばただ一つ。
「どぉおおお!!りゃあああああああああ!!」
気合の一声と共にブックゴーレムの腹部右側に突き込まれるドリル。数多の本の装甲虚しくドリルは一瞬で光輝く一冊に到達しズタズタに切り裂いた。
コアを失った本達はバラバラと崩れ落ち、人型を形成していた本はただの山になった。
「よし、次は第二関門か」
「簡単な奴だったらいいな」




