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「ふはぁ~~~~~~」
少し、いや割と?かなりクレイジーな性格の鍛冶師見習いと知り合いになった僕はホームに戻ってきていた。ちなみに今はテーブルにダレている状態だ。鏡の様に磨き上げられたテーブルはひんやりとして気持ちがいい。
「何かあったの?ワカ」
カウンターでグラスを磨きながらアルマが尋ねてきた。これ見よがしに溜息を吐いていたのだから当然だ。
「いやぁ・・・うん。あったね」
「そう」
「聞かないの?」
「聞かないわ。どうせ言わないでしょうし」
「まぁ、そうなんだけど。・・・あ、でも一つだけ」
「なに?」
「新しい鍛冶師を見つけた」
「そう、良かったわね。・・・そうそう、私からも一つ」
「うん?」
「テーブル、拭いといてね」
「・・・うん」
■■■■■
そんなわけで机を拭いていると入口の扉を派手な音を立てながら開け放ち、何者かが入って来た。
「帰ったぞーーーっ!!」
「おー」
「お帰りー」
何者かのハイテンションな帰還の挨拶に僕はだらりと、アルマはいつも通りに返事を返す。入って来たのは体が機械で出来た機構族の男、名を10^20(これでガイと読むらしい)と言い『オプサラス』のメンバーであるが、暑苦しくて疲れる。だから、対応も割と適当になるが、まぁ気の知れた仲なので誰も不満はない。
「どうした?元気が無いぞ元気が!!」
「僕はいつもこんなんですよ」
「私はそうでもないけど・・・アンタが帰って来ると途端に元気が無くなるわね」
「ぐはっ!!酷いなお前たち!!俺は怒ったぞ!・・・という事で、これを喰らえワカーっ!!」
そう言って右腕を構えるガイ、普通ならばそんな行為に意味など無いが機構族は違う。機構族は特性として自分の体を改造することが出来る。それは右腕に武器を仕込んだり、お約束のあの技を使用する事も可能だという事だ。飛んでくる右腕。それはつまり・・
「なっ、まさかっ!?ロケットパン・・・」
「ふっ、違うな・・・」
「え・・・?」
僕の眼前で急に止まる右腕。その右腕は引き戻されるようにしてガイの所へ戻って行った。
「スプリングパンチ、ばね式だ。ロケットだと飛んで行ってしまうからな。まぁ、威力も射程も落ちるが、何度でも撃てるし別の使い方も出来る。どうだ?ビックリしたか?」
「べ、別の使い方って・・・」
「今みたいにビックリさせるのもそうだが、遠くの物を取ったり、ワイヤーフックよろしく使うことだって出来る。どうだ、いいだろこれ?」
「確かに便利ですね。でも・・・」
ビヨヨンビヨヨンと見せびらかすガイには悪いが、それはとても・・・
「ダサいわね」
「はうっ!!」
「カッコいいとは言えない」
「へぶぁっ!!」
便利かもしれないが、ばねが大きすぎてスタイリッシュじゃない。それが気に入らない。ワイヤーでいいじゃないか。と、僕はそう思う。
「そんな事はさて置くとして」
「そんな事!?ちょっと酷くない!?」
「そんな事はさて置くとして・・・今回は帰って来るの早かったね?」
「二度言われた!?・・・うん、パーツ集めが思いのほか早く済んでね。誰かさんがモンスターを倒しまくってくれたおかげで」
「それはつまり・・・楽をしたと?」
「そうだけど、そうじゃない!!」
「ワカ、お前な、戦闘になると周り見えなさすぎ、俺が声かけてもそのまま斬りかかって来たし・・・」
「え・・・あれはまぁいいかなって思って」
「え・・・見えてたの?」
「うん、あったじゃん何言ってんの?」
「ビックリした、それじゃあお前、知ってて斬りかかって来たのか?」
「当たり前じゃん」
「ものすっごい爽やかな顔で言われた!?」
「だって敵いたし」
「お、おう。それなら・・・よくねぇよ!!敵ごと斬るつもりだったのか!?」
「え?」
「え?」
何を当然の事を・・・。と、まあ冗談はさて置き、本当の要件を聞こう。何も雑談がメインな訳じゃないだろうし。
「まぁいいじゃん。パーツは集まったんでしょ?」
「まぁ、そうだけどよ」
「じゃあそれで手を打とう」
「あれ?それ言うの俺の方じゃね?」
「で、話は?」
「あぁうん。これも一つだが、もう一つ・・・お前『コロシアム』に出ろ」
「え?」
「『コロシアム』に出ろ」
『コロシアム』?いや、知ってるよ。知ってるともさ。あぁ知ってる知ってる。アレだろ、コロッケの親戚だろ?




