確かに歩くのは大変なんですけど
鎌倉からこの館に引っ越してきたので、鎌倉市役所に転出届を出しに行った。そのせいで歩き過ぎて、案の定翌日熱を出した。38℃。
「無理ー……タクシー駆使しても歩きまくるよ……」
行き帰りはタクシーで済ませたんだけど、市役所内で迷って結構歩いたら、疲れと熱でもうフラフラ。
ポカリを煽りつつ、私はうめいた。
「あー、転入届、どうやって出しに行こう……」
ここは横浜。鎌倉と違って市役所だけでなく区役所が点在していて、区役所だけなら比較的近くにあり、これもタクシーで行ける。でも一度も行ったことないから、中でまた迷うと思うし……。
うめきながら水分だけとって寝て、起きて、部屋の外のお手洗いに行こうとしたら、部屋の前にデカいものが置いてあった。え!? 車椅子!?
車椅子って、座って車輪を手で回すやつしか知らなかったけど、この車椅子は全体的にスリムで、車輪がそんなに大きくなく、どうも電動で動くらしい。右手側に、操作用のジョイスティックがついてる。
お手洗いに行ってから、改めて電動車椅子を見直す。椅子部分に簡単な使用説明書が置いてあったので、それに従って電源を入れ、座ってみるとジョイスティックでなかなかよく動く。
お館様が生きてた時に使ってたのかな? 私に車椅子使えってことかな? うーん、私、別に足が悪いわけじゃないんだけど……。
でも、座ったまま移動してみてわかった。体が楽すぎる。私、歩いただけで熱を出すんだから、歩行困難な人間として車椅子使ってもいいんじゃないだろうか。
そう言うわけで、転入届を出す日。車椅子が乗れるタクシーを頼んで、区役所まで連れて行ってもらった。車椅子に乗ったまま区役所に入り、一階に総合案内があったのでそこで何もかも教えてもらった。エレベーターで目的のフロアに上がり、あらかじめ書いてきた書類を窓口に出して、マイナカードで本人確認して、転入手続き終了。
区役所は意外とバリアフリーな作りで、区役所内でつまづいたり止まってしまったりはなかった。まあ、移動するときに車椅子分のスペースが必要な問題はあったけど。
総じてそこまで不便ではなく、私はまた車椅子OKのタクシーを呼んで帰った。よかった、そんなに疲れず帰ってこれた。
転出届を出しに行った後よりずっと体調が良くて、転出届を出した日は喉を通らなかったご飯も食べられた。今後外に出る用事があっても、電動車椅子で少し楽になるかな?




