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お館様の代理人 呪いの館を相続したはずが館にめちゃくちゃ世話焼かれてるんですけど!  作者: zingibercolor
3章

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たくさんの人が見てくれるといいんですけど

 SNSに上げたピンクの彼岸花とバラの東屋は、すぐ閲覧数が伸び始めた。ヤカはとても喜んでいた。


{今後もたくさん撮ってSNSに乗せてくれると嬉しい}

「じゃあ、調子がいい時はなるべく庭歩きますか。でも今日はもう疲れちゃったから、また明日ね」


 部屋に戻って、私は茶葉2倍練乳ドバ入れミルクティーを作り、ヤカにも勧めた。


{非常に熱量に富んでいて私は嬉しいが、あなたが常飲するには興奮性の物質が多すぎるのでは}

「あ、朝だけにしてるもん! 午後は飲まないようにしてるもん!」


 カフェインの取りすぎを指摘されると、弱い……。

 2人でお茶を飲んでるうちにSNSの閲覧数は伸び、旧Twitterではアライさん界隈アカウントとリアルアカウントで合わせて40人くらいが見てくれてる計算になった。私はヤカにそれを見せた。


「まあ、1投稿だけだとこの辺で頭打ちかな。でも定期的に写真上げればもっとたくさんの人が見てくれるようになるはずだからね」

{では、できるだけ見頃の花のところへ案内しよう}

「掛川さんは庭見てくれなかったの?」


 そう聞くと、ヤカはうつむいた。


{彼はあまり庭に興味がなかった。庭は荒れさえしなければいいと思っていたようだ。庭を見てくれる客も来なかったし……}


 そうか、掛川さん人を遠ざけてたんだもんな。

 ヤカは愚痴りたいようだ。


{食事や洗濯など、生活上必要なことを誰か雇ってやってくれていたらまだ違ったかもしれないが、彼があまりにもやらないので私がやるようにしたら、彼は私に頼り切ってしまって、さらに人を遠ざけていった}

「そうだったの……」

{私は館がにぎやかな方がうれしかったのだが、人が遠ざかったのには私にも責任の一端があるかもしれない……}


 私は、ヤカがちょっとかわいそうになった。


「そこまで責任感じることないでしょ、掛川さんのせいよ」

{そうだろうか?}

「だって、私もヤカに頼り切りだけど人は増やしてるじゃない」

{それは……そうだな}


 ヤカは、若干驚いた声音だったけど、納得したように頷いた。


「ねえ、薬師如来様が言うには、ここには人ならざるものが集まるってことでしょ」

{そうだな}

「人ならざる人たちでもいいなら、これからもっと増えるよ。その人たちにも、庭見てもらおう」

{それは……素晴らしい}


 ヤカは感慨深げにつぶやいた。

 しかし、人ならざる人が増えるとして、どういう人たちが集まるんだろう? 矢車ちゃんと薄荷ちゃんみたいに、ちゃんとした人だといいんだけど。

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