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お館様の代理人 呪いの館を相続したはずが館にめちゃくちゃ世話焼かれてるんですけど!  作者: zingibercolor
第2章

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あなたとちゃんと話してみたいんですけど

 寝て、動けるようになってから、私は真っ先にセコムを契約した。防犯と通報も火災通報もサービス全部盛り、即見積もりに来てもらってその場で契約し、セキュリティ機器を備え付けられるだけ備え付けてもらって、ダメ押しに玄関と門扉にセコムのステッカーを張りまくった。

 並行して、割られた窓も直した。セコム頼んでも、窓から侵入し放題じゃなんにもならないから。幸いにも窓枠は壊れていなかったので、ちゃんとした業者を選んでガラスを嵌め直してもらうだけで済んだ。

 何日かかけて、あれこれを済ませて、ホッとしたらまた熱が出て、私はしばらくベッドの上にいた。

 ……{お館様}。多分、あの透明なスライムが、私の認識していたお館様。

 80代男性にしては妙に世話焼きだったのも、掛川右京氏のメモと筆跡が違ったのも、それで納得がいく。あのスライムだったんだ、私の世話をずっと焼いてくれてたのは……。

 お館様は、あれから一切動きを見せてくれない。私に食べろと促してくれることもないし、布団をかけないまま寝ちゃっても布団をかけてくれることもない。どうしちゃったんだろう、いきなりいなくなることはないと思うんだけど、心細くてしょうがない。

 1日経って、やっと熱が下がって、私は思いついて、どこにいるのかもわからないお館様に話しかけた。


「あの、先日は助けてくださって、本当にありがとうございます。もし、あなたがいるなら、私、あなたと話をしたいです、おしゃべりしてみたいです」


 あなたとやり取りしたい。あなたが私の祖父ではなくて、妖怪とかお化けとか何か別の存在でも、私はあなたと会って、話してみたい。

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