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お館様の代理人 呪いの館を相続したはずが館にめちゃくちゃ世話焼かれてるんですけど!  作者: zingibercolor
第2章

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別視点 {お館様}と正当防衛

 {私}は、1週間から10日おきに30分ほどの睡眠が必要だ。その日は10日ぶりの睡眠だったので、ぐっすり眠っていた。だから、侵入してきた男たちに気づかなかった。

 目が覚めたときには、すでに窓が割られていた。全身目覚めて、私は館の中を全て認知した。バールを持った男が4人いて、それに出くわした真希氏が驚愕して立ちつくしている。

 男たちは、バールを振り上げて真希氏を襲おうとしていた。


「黙らせろ!」

「縛りあげろ!」

「殴って気絶させろ!」


 真希氏は真っ青な顔で、やっと絞り出した声は「た、助けて……」だった。

 一刻の猶予も許されなかった。私は絨毯をひっくり返して男たちを引き倒した。男たちのうち3人は床に転がったが、1人だけ引き倒しそこねた。その1人は何が起こったのか理解しておらず、真希氏が何かしたのだと勘違いして、「この女!」と真希氏をバールで殴ろうとした。

 家具を動かして間接的に守るのでは、とても間に合わなかった。私は、体を家具から離して、透明な粘液のような体をさらしてしまった。

 男を直接殴って昏倒させ、起き上がってきた男たちも思い切り殴って気絶させて、それから、私は、真希氏に自分の体を見られてしまったことにようやく気づいた。

 真希氏は尻餅をついていて、目をまんまるにして私を見つめていた。しまった!

 ど、ど、ど、どうしよう! こんな体の存在だと知られたくなかった! こんな、なんだかよくわからない存在だと知られたくなかった!!

 私は、あわてて館に染み込んで体を隠した。真希氏は「お、お館様……?」とうめき、立ち上がろうとしてもがいたが、どうやら腰が抜けてしまっているようでうまくいっていない。助けるべきだったが、私も気が動転していて固まってしまい、何もできなかった。

 真希氏はワンピースのポケットにスマホを入れていたのに気づいたらしく、スマホを取り出して、震える手で110番を押し、「助けて! 助けてください!」と電話し始めた。そうだ、警察を呼ぶべきだ、警察が来れば大丈夫だろう、私は男どもが目覚めないか見張っていればいい。

 警察はすぐに来て、気絶した男たちを見て救急車を呼び、動転して泣く真希氏を落ち着かせ、優しく事情を聴くなど、八面六臂の活躍をしていた。掛川右京氏はこの県の警察を最悪だと評していたが、それなりにちゃんと動くのだな。

 真希氏はずっと真っ青な顔をしていて、私はふらつく彼女を支えたい気持ちに見舞われたが、自分の体をまた晒したら、彼女にどう思われるかと思うと、怖くてとてもできなかった。

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