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辺りはすっかり薄暗くなっていた。
川沿いには、LIMOを見たクラスメイト達が次々と集まってくる。
「結構来たなー」
「暇人ばっかじゃん」
「お前もな」
笑い声が飛び交う。
そんな中、
真子は監督キャップにサングラス姿で腕を組んでいた。
「よーし」
メガホンを構える。
「これより第1回・真子プレゼンツ肝試し大会を開催しまーす!」
「いぇーーい!」
「誰がプレゼンツだよ!」
「絶対ロクなことにならねぇ!」
好き勝手言われているが真子は気にしない。
「んじゃ3人1組で順番に進んでもらいまーす」
手際よくグループ分け。
そして――
最初の一組がスタートした。
真子はトランシーバーを手に取る。
『まず一組目いくよー』
ガガッ――
『りょーかーい』
ガガッ――
暗闇の中、
3人の生徒が恐る恐る進んでいく。
「意外と暗いな・・・」
「川の音が怖いんだけど」
「変なこと言うなよ」
少しずつ足取りが重くなっていく。
そして――
第一ポイント。
ケンケン・由美・莉英奈チーム。
突然。
どこからともなく声が聞こえた。
「・・たすけて・・」
三人の足が止まる。
「え?」
「今なんか聞こえた?」
再び。
「・・たすけて・・・・」
「・・いたいよ・・・・」
「・・だれか・・・・」
悲しく。
切なく。
消えそうな声。
周囲を見渡しても誰もいない。
すると――
目の前に。
血まみれの女性が突如現れる。
由美だった。
だが結界と暗闇の効果で、本物の幽霊にしか見えない。
由美は震える声で呟く。
「あの医者に捕まったら・・・・」
「身体を切り刻まれてしまう・・・・」
由美が一歩前に進むと、
一歩後ろへ下がるクラスメイト。
由美はさらに続ける。
「逃げて・・・・」
「お願い・・・・」
そのまま、スゥッとその場から消え失せてしまう。
「「「うわぁぁぁぁ!!」」」
完全にビビっている。
だが――
まだ終わらない。
背後から足音が聞こえてくる。
ザッ・・・
ザッ・・・
3人は恐る恐る振り返ると、そこには――
血塗れの白衣を着たナースが立っていた。
無表情で只々不気味な存在が何かを呟いてた。
「先生」
静かな声。
「患者を見つけました」
生徒達は硬直する。
ナースは一歩ずつ、ゆっくりと近づく。
「すぐに捕まえます」
そう言って足早になる。
ザッ、ザッ、ザッ、ザザッ
「うわっ・・・」
「やばいって・・・」
「逃げようぜ!」
慌てて踵を返して逃げようとする。
その瞬間――
目の前にケンケンが忽然と姿を表し立っていた。
白衣。
血塗れ。
手には巨大なノコギリ。
ケンケンが叫ぶ。
「お前達を・・切り刻んでやろうかぁぁぁーー!!」
「「「んぎゃああああああ!!!」」」
3人は一目散に逃げ出した。
転びそうになりながら・・・・
全力疾走で第二ポイントへ向かっていく。
しばらくして。
ケンケンは親指を立てた。
「由美殿」
「結界発動のタイミング、完璧でござった」
由美も感心している。
「上手くいって良かったね」
「私も出来すぎで、びっくりしたよ」
莉英奈は小さくため息を吐いた。
「凄いわね」
「ここまで怖がられるとは思わなかった」
由美は笑う。
「まこちの助言がなかったら無理だったよね」
莉英奈は空を見上げた。
「ほんと・・・・」
一拍。
「イタズラ好きよね、あの子・・・・」




