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人生をやり直しますか? 〜YES or NO〜 【みんなの心の中が読み取れる少女は、やり直し高校生活でやりたい放題です】  作者: 相賜 奏合


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[83]

ホームルーム。


原田は出席簿を片手に、やる気のない声を出していた。

「んじゃー、体育祭の諸々決めるぞー」


クラスの返事も、死んでいる。


「はーい・・・・」


「だる・・・・」


「帰りたい・・・・」


教室中に、やる気のない空気が漂っていた。


真子は、その様子を見て首を傾げる。

「・・・・あれ?」

「学園祭の時と、テンション真逆なんだけど」


莉英奈は机に頬杖をつきながら、ため息混じりに答える。

「そりゃそうでしょ」

「体育祭なんて、スポーツ推薦組の独壇場だもん」


玲子も肩を落とす。

「あいつら、こういう時だけ異常に張り切るんだよね・・・・」

「しかもヤル気出せば出すほど、こっちは冷めたコーヒーだよ」


澪は諦めモードだった。

「ギャフンと言わせたい気持ちはある」

「あるんだけどさぁ・・・・」


自分の足を見る。

「身体がついてこないのであります・・・・」


クラス全員、静かに頷く。


誰も反論しない。


その空気の中――


真子だけは、周囲を見渡していた。

「ふーん」


軽く呟く。

「でも今回、結構いいとこまで行けるよ?」


「「「「「・・・・えっ?」」」」」


空気が変わる。


全員が、一斉に真子を見る。


「今なんて?」


「いいとこまで?」


「行ける・・・・だと?」


真子は頬杖をついたまま、平然と続ける。


「私の見立てだとー」


「最後の種目までもつれるね」


ざわっ――


教室が騒つく。


玲子が身を乗り出す。

「ちょ、マジで言ってる?」


澪も目を見開く。

「え、ワンチャンある感じ!?」


真子は軽く肩を竦めた。

「今のままだと、最後のリレーで負けるけどね」

「でも、勝つ方法はあるよ」


教室の空気が、一気に変わる。


原田すら、少し興味を持った顔をした。

「・・・・石本」

「体育会系の連中にリレーで勝つのは無理だぞ?」


クラスも頷く。


「そうそう」


「足の速さが違いすぎるって」


「人類のカテゴリ違うもんあいつら」


だが真子は、まったく気にしない。

「特訓は必要だね」


「あと――」


ニヤリ。


「人選」


「人選?」


真子は、ゆっくりと教室を見渡す。


そして――


指を差した。


「MMORPG三人衆」


「由美」


「玲子」


「澪」


「ケンケン」


「んで、私」


「この8人でいく」


シーーン――


一瞬、教室が静まり返る。


次の瞬間。


「はぁぁぁぁ!?」


「よりによって足遅い奴らばっかじゃねぇか!!」


「終わった!!」


「逆にどう勝つんだよ!!」


大騒ぎだった。


由美は青ざめている。

「ま、まこち・・・・」

「私、ほんと無理だって・・・・」

「走るとすぐ転ぶし・・・・」


真子はニコリと笑う。

「大丈夫」

「みっちり特訓してあげるから」


由美、さらに青ざめる。

「それはそれで怖いんだけど・・・・」


その時だった。


ガタンッ!!


イスが吹っ飛ぶ勢いで、3人が同時に立ち上がった。


MMORPG三人衆である。


生徒A、メガネを光らせる。

「ギルドリーダーよ・・・・」


生徒B、拳を握る。

「よくぞ我らを選んでくれた」


生徒C、低い声で言い放つ。

「我らの脚力――」

「見せる時が来たようだな」


クラス全員、ドン引き。


「いや、お前ら脚力の前にさ、外に出ろよ」


「そうだ、まずは運動しろっ」


「ログインしかしてないだろ」


容赦ないツッコミが飛ぶ。


だが――


真子だけは違った。


スッ・・・・と立ち上がる。


そして。


三人衆へ向けて、静かに言い放つ。


「諸君らの――」


一拍。


「ジェットストリームアタックに期待しているぞ」


「「「「おおおおおっ!!!」」」」


三人衆、感動。


「イエス!!マイロード!!」


「この命に代えても!!」


「栄光を貴女に!!」


完全に変な宗教だった。


玲子は頭を抱える。

「ダメだ・・・・」


澪も遠い目をする。

「絶対、嵐の体育祭になる・・・・」


莉英奈は静かに頷いた。

「うん・・・・」

「間違いなく、ロクなことにならないね・・・・」


その予感だけは――


クラス全員、一致していた。

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