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人生をやり直しますか? 〜YES or NO〜 【みんなの心の中が読み取れる少女は、やり直し高校生活でやりたい放題です】  作者: 相賜 奏合


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[77]

東都圏には、有名なテーマパークがある。


子供から大人まで――

一歩足を踏み入れれば、誰もが夢を見る場所。


その名も――


"ネズミーランド"


「うっしゃああああ!!」

「楽しもーーぜーーー!!」


今回3年4組は、壮大すぎるドッキリに巻き込まれ、修学旅行どころではなかった。


――その補填として。


特別に、ネズミーランドで丸1日遊べる権利を得たのであった。



園内のテラス席。


人の笑い声と、どこかで流れる軽快な音楽。


その中で――


真子、玲子、莉英奈、澪、香織、理絵の6人は、ぐったりと椅子に座っていた。


「・・平和だねぇ・・・・」

莉英奈がジュースを飲みながら呟く。


「昨日まで地獄だったのにね・・・・」

玲子が遠い目をする。


澪がストローをくわえたまま叫ぶ。

「ギャップがエグいって!!」


理絵はテーブルに突っ伏す。

「まだちょっと怖いんだけど・・・・」


香織は苦笑い。

「トラウマになりそうだよね・・・・」


そんな中――


莉英奈がふと思い出したように言う。

「でもさ、校長も粋よねー」

「帰る日伸ばしてくれるとかさ」


玲子も頷く。

「だよねー」

「普通そんなことできないって」


澪、テンション回復。

「費用も学校もちかなー」

「校長太っ腹ーー!!」


――そこに。


真子が、エスプレッソをズズッと飲みながら一言。


「学校も校長も、お金出してないよ」


「「「「「・・・・えっ?」」」」」


空気が止まる。


真子は淡々と続ける。


「今日の分、全部私が出してる」

「移動、入園、宿泊、食事――」


「だいたい150万くらいかなー」


「「「「「150まーーーん!?!?」」」」」


4人が一斉に立ち上がる。


理絵

「いやいやいや!どういうこと!?」


香織

「桁おかしいって!!」


「もはやイベント予算!!」


玲子があたふたする。

「ま、まこち・・大丈夫なの?」


真子はドヤ顔。

「金ならある」


莉英奈だけが、座ったまま静かに頷く。

「まぁ、まこちだしね・・・・」


真子はさらに続ける。

「本当はもっといいホテル取ろうと思ったんだけどさー」

「この人数だと予約が取れなかったんだよね」


4人、口パク。


完全に思考停止。


その時――


校長がネズミーの耳カチューシャをつけて、スキップしながら横を通過。


「いやぁ夢の国最高だねぇ〜♪」


澪、即ツッコミ。

「おいおい女子高生の金で満喫すなー!!」


香織が笑う。

「しかもグッズまで買ってるし・・・・」


みんなの校長評価が駄々下がりだ。


理絵がふと周囲を見る。

「あれ、そういえば――」


「由美とケンケンは?」


玲子がニヤリと笑う。


そして、ケンケンの声を真似て低い声で。

「・・・・りえ殿、察してくださらんか」


理絵はガクブルする。

「ま、まさか・・・・」


玲子、勢いよく立ち上がる。

「付き合ったでござーーるーー!!」


「ええええええええ!!?」


理絵、机に突っ伏す。

「先越されたぁぁぁ!!」


莉英奈は冷静。

「あの2人、元々両思いでしょ」

「むしろ遅いくらいよ」


香織も頷く。

「まこちのドッキリが決定打だったね」


全員、ジト目で真子を見る。


真子、すっと目を逸らす。


玲子が突っ込みを入れる。

「・・・・やっぱ元凶コイツじゃん」


その時。


澪がニヤァと笑った。

「ねぇさぁ・・」


「尾行、しない?」


「・・・・」


空気が変わる。


理絵、即乗り。

「やる!!絶対やる!!」


玲子もテンション上昇。

「いいじゃんそれ!!」


莉英奈は呆れる。

「ここネズミーランドなんだけど・・」


その空気の中――


真子がゆっくり口を開く。

「ただ尾行するだけじゃ、つまらないよね」


全員、真子を見る。


ニヤリ。


「賭けをしよう」


「「「「「賭け?」」」」」


真子は腕を組む。


「今日1日で、あの2人がキスするかどうか」


「「「「きゃーーーーー!!!」」」」


テンション爆発。


あまりの大声に周りの客は驚き、注視する。


だが――

構わない。


莉英奈が冷静に割って入る。

「待って」

「それ、まこち有利すぎるでしょ」


全員、ハッとする。


真子は手を上げる。

「その通り!」

「私は結末を知っている」

「だから参加しない」


ドヤ顔。

「代わりに――景品を出そう」


全員、前のめり。

「なに!?」


真子は売店を指差す。


「あれだ!!」


ショーウィンドウ。


「ネズミーの精巧な人形」

「1/10スケール」

「お値段、12000円なーり!!」


「「「「「うおおおおお!!!」」」」」


玲子が冷静に戻る。

「ちょっと待って」

「全員当たったら6万だよ?」


真子、即答。

「問題ない」

「金なら・・ある」


「「「「「まこち様ぁぁぁ!!」」」」」


拍手。


歓声。


完全にカオス。


こうして――


夢の国のど真ん中で。


とんでもなく俗っぽい、


そして青春すぎる賭けが始まった。


そして誰もまだ知らない。


この賭けが――


ただの尾行では終わらないことを。

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