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人生をやり直しますか? 〜YES or NO〜 【みんなの心の中が読み取れる少女は、やり直し高校生活でやりたい放題です】  作者: 相賜 奏合


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春。


新しい制服に袖を通した初々しい生徒たちが、次々と校門をくぐっていく。


空は澄んでいて、風もどこか軽い。


今日から――


3年生。


真子は、玲子、澪、莉英奈と並んで歩いていた。


玲子が伸びをする。

「ついに3年かぁー」


澪が笑う。

「早いよねー」


莉英奈は少し現実的だった。

「受験とか考えると、全然笑えないけどね」


真子はのんびりしている。

「まぁなんとかなるっしょ」


玲子が即ツッコミ。

「お前はなっ」


少し間。


澪がふと口にする。

「てかさ、また同じクラスになりたいよねー」


莉英奈が肩を竦める。

「さすがに無理じゃない?」


玲子も頷く。

「8人も固まるとか、ありえんでしょ」


真子はあっさり言う。

「あるかもよ?」


3人が同時に真子を見る。

「「「ないないない」」」


そんな話をしながら、昇降口に到着する。


人だかり。


掲示板の前に、生徒たちが群がっていた。


「うわ、人多っ」


「見えないってー!」


あちこちから声が上がる。


「やった!同じクラス!」


「あー、別のクラスかーー!」


一喜一憂が飛び交っていた。


真子たちも人混みに紛れて覗き込む。


数秒後――


玲子が固まる。

「・・・・あれ?」


澪が横から覗く。

「なに?」


玲子は紙をもう一度見る。

「いや・・ちょっと待って・・・・」


莉英奈も覗き込む。

「・・・・どうしたのよ」


真子は普通に言った。

「みんな同じクラスじゃん、ほら」


3人が一斉に振り向く。

「「「えっ?」」」


玲子が指差す。

「3年・・4組・・?」


「組も?前と一緒なんだけど・・・・」


莉英奈

「いやいや、そんなことある?」


真子は肩を竦める。

「あるじゃん、ここに」


沈黙。


玲子が呟く。

「・・・・どういうこと?」



4組の教室へ向かう。


だが――


廊下の様子がおかしかった。


人が溢れている。


しかも、全員が教室の前で止まっている。


「・・・・なにこれ」

澪が不安そうに言う。


玲子が近くの生徒に声をかける。

「ねぇ、どうしたの?」


振り返った生徒が小声で言う。

「いや・・その・・・・」


「教室に・・・・ヤバい人がいる」


「怖くて入れないんだよ・・・・」


「は?」

玲子が眉をひそめる。


莉英奈が前に出て、教室の中を覗き込む。


そして――固まる。

「・・・・え?」


澪が後ろから聞く。

「どうしたの? りーな」


莉英奈がゆっくり言った。

「・・・・入来先輩がいる」


「「えぇぇぇぇ!?」」


ざわめきが広がる。


そんな中――


真子だけが普通だった。


人混みをかき分ける。


「ちょ、まこち!?」


そのまま教室へ入る。


そして。


「せんぱーい、おはよー」


当たり前のように声をかけた。


窓際の席に座って外を眺めていた入来が真子に顔を向ける。


「・・・・おう」


玲子が叫ぶ。

「あんたなんでそんな普通なのよ!?」


真子は首を傾げる。

「ん?」


そして、さらっと言った。


「先輩、留年したからね」


空気が止まる。


周りの生徒たちが一斉に隣同士目を合わせ合う。


入来は頭を掻く。

「出席日数足りなかったんだよ」

「仕方ねぇ」


澪が小声でツッコミを入れる。

「てか・・学校来てなかったんかーい」


入来は平然としている。

「授業出なくてもテスト余裕だったしな」

「学校来なくても卒業できると思ってたんだが」


少し間。


「ダメだったらしい」


莉英奈が呆れる。

「いやいや、そりゃダメでしょ・・・・」


真子はニヤリとする。

「てかさー」

「もう先輩じゃないじゃん」


入来が眉をひそめる。

「はぁ?」


真子は楽しそうに言う。

「呼び方変えないとねー」


一歩近づいて。

「これからは――『ショーくん』でっ」


その瞬間。


空気が凍る。


入来がゆっくりと真子を見る。


殺気。


教室中がざわつく。


「ちょ、まこち・・・・!」

玲子が焦る。


だが――


数秒後。


スッと力が抜けた。


入来はため息をつく。

「・・・・好きにしろ」


真子は満面の笑み。

「よしっ、ショーくんで決まりね」


周りには、なんとも言えない空気が流れる。

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