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2年4組でホームルームが始まる。
担任の原田が口を開く。
「えー、今日からこのクラスに仲間が入った、石本、前へ」
真子は呼ばれて前に出る。
「それじゃあ、自己紹介」
(自己紹介かー、、、)
(インパクトが大事だよねー、
よし、いっちょかますかー)
「西岡市暁月町にリハウスしました、石本真子です。よろしくね」
得意のテヘペロポーズも披露するおまけ付き。
決まったー
――沈黙。
・・・・あれ?
教室がざわつく
心の声が聞こえてくる
【リハウスってなんだ?】
【なんか、軽いな】
【あれ、自己紹介なのか?】
【ヤバい奴なんじゃね】
敢えなく撃沈であった。
この空気に耐えきれなくなった原田が口を開く。
「石本、もういい、席に戻って・・」
真子は肩を落としながらズルズルと席に戻る。
(やっちまったー、この年代のリハウスネタは鉄板じゃなかったのかー、、、)
(私が中学で転校した時に言えなかったから、今回はイケると思ったのに、、、)
後ろの席から小さな笑い声が聞こえた。
「・・・・なんかすごいの来たな・・」
ーーーー
昼休み、教室で1人ボーッと外を眺めていると救いの声が聞こえてくる。
「あー、まこちー、このクラスになったんだー」
声のする方へ顔を向けると入口で裕子が手を振っていた。
「ああー、ゆうこー」
元気のない返事に裕子は不思議そうにして真子に近づいてくる。
「まこち、どうしたの?元気ないね」
「ああ、ゆうこ・・私は宮沢りえにはなれなかったよ・・・・」
裕子は何を言っているのか訳が分からず首を傾げる。
そして普通にスルー。
「そうだ、まこち、この前はありがとうね」
「あの時の話をさ、友達にしたら、相談にのって欲しいって子が居たから連れて来たの」
裕子の横には1人の女の子が立っていた。
柊 雫
髪は明るめ。ピアス。目つき強め。
いかにもモテそうな女性である。
――うわ、絶対ヤンキー系だ。
真子はパッと見、心の中でツッコむ。
(えっ?ゆうこのイメージと合わない友達だな・・・・大丈夫なのか?)
そう思いながら雫の顔を見ていると、相手が口を開く。
「柊 雫です。よろしくお願いします」
ぺこりとお辞儀をする。
(ギャップ萌えー)
ポカーン顔で雫を見ていると裕子が紹介する。
「石本真子ちゃんだよ」
その言葉に合わせてぺこりとお辞儀する。
「あっ、ども」
真子は気を取り直し、空いている椅子に腰掛けるよう促す。
「んで、相談って何?」
真子が尋ねると、雫は恥ずかしそうに答える。
「わたし、付き合ってる人がいるんだけど、なんか、そっけなくて・・嫌われたのかなって・・」
(あーー、恋愛相談かー)
面倒くさかったが、暇つぶしには良いかと相談に乗ることにした。




