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その41
その41
「聖女様のおかげです」
「ありがとうございました」
「ありがとうございました」
皆が広場に集まって、わたしをほめたたえます。
「さすが、おれっちの聖女様だ」
「どうだ、かわいいお姿だろう」
冒険者の人たちが、自分の事のように自慢してくれます。
うん、ちょっと、恥ずかしいです。
おばあさんとエリアさん、近所のおかみさんたちが集まって、避難して来た人たちに白湯を配ります。
「ああ、ここはあったかいね」
わたしのマントの下に入って、皆はほっと一息つきました。
外にはゴブリンがいっぱいで、遠くから嫌な声が聞こえてきますが
わたしの力は今、シトリンの町全体を包み込んでいます。
嫌なものも、怖いものも、入っては来られません。
集まってくれた小さなたくさんの力のおかげで、町の中の様子が、手に取るようにわかります。
背中を向けていて見えなかった山の手のきれいなお家も、警備兵が並んでいる大きな表門も。
うれしくなって、私はあちこちを見て回ります。
馬屋の框の木彫りの猫が、見上げて片目をつぶってくれたような気がしました。
二日後、ダリアの町から大規模魔法を使える冒険者たちが駆けつけて、ゴブリンの掃討戦がはじまりました。




