その36
その36
半分閉じた裏門の横に、大きな閂が用意されました。
探索に出た冒険者たちと村の人々が戻ったら、門をしっかり閉じるのです。
その横にある、一人ずつ通れる通用門も、ゴブリンの姿が見えたらすぐに閉じられてしまいます。
・・・テオたちは、まだ帰ってきません。
エリアさんは門の傍で待ち続け、ラウスさんは心配しながら持ち場に帰って行きました。
西の方から嫌な気が、凄く大きな嫌な気配が近づいてくるのがわかります。
『テオ、テオ、はやく戻っていらっしゃい』
まず裏門にたどり着いたのは、冒険者たちに守られた村人たちでした。
疲れ果てた数家族の人々が、橋を渡って用意された避難所に向かいます。
冒険者たちはギルドに報告に向かいますが、怪我をしてる人が何人もいます。
ゴブリンに噛まれた傷は悪化しやすいので、悪くならないように、祝福を飛ばして包みます。
「様子はどうだ」
「上位のゴブリンはまだ出ていない。しかし、数がやたらに多い」
「南西の二つの村までたどり着けなかった」
「種まき前の時期で良かった、農民が畑に執着せずに逃げられたからな」
「ご苦労だった。皆、十分に休んだら、裏門の守備についてくれ。
残りのパーティーが戻ったら、門を閉める」
ギルドマスターの言葉に、近くで聞いていたミリアさんの肩がびくん、とはねます。
テオは?ねぇ、テオは?




