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街角聖女 木彫りの小さな聖女像のお話  作者: 葉月秋子


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36/50

その36

その36



 半分閉じた裏門の横に、大きな閂が用意されました。

 探索に出た冒険者たちと村の人々が戻ったら、門をしっかり閉じるのです。

 その横にある、一人ずつ通れる通用門も、ゴブリンの姿が見えたらすぐに閉じられてしまいます。



 ・・・テオたちは、まだ帰ってきません。



 エリアさんは門の傍で待ち続け、ラウスさんは心配しながら持ち場に帰って行きました。


 西の方から嫌な気が、凄く大きな嫌な気配が近づいてくるのがわかります。


『テオ、テオ、はやく戻っていらっしゃい』




 まず裏門にたどり着いたのは、冒険者たちに守られた村人たちでした。

 疲れ果てた数家族の人々が、橋を渡って用意された避難所に向かいます。


 冒険者たちはギルドに報告に向かいますが、怪我をしてる人が何人もいます。

 ゴブリンに噛まれた傷は悪化しやすいので、悪くならないように、祝福を飛ばして包みます。


「様子はどうだ」


「上位のゴブリンはまだ出ていない。しかし、数がやたらに多い」

「南西の二つの村までたどり着けなかった」

「種まき前の時期で良かった、農民が畑に執着せずに逃げられたからな」


「ご苦労だった。皆、十分に休んだら、裏門の守備についてくれ。

 残りのパーティーが戻ったら、門を閉める」

 

 ギルドマスターの言葉に、近くで聞いていたミリアさんの肩がびくん、とはねます。


 テオは?ねぇ、テオは?

 


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