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その34
その34
誰かが血相を変えて冒険者ギルドに飛び込んできました。
「湧きだーーーっ!!」
「西のゴブリンの洞窟が溢れたっ!」
カンカンカンカンカンカンカンカン
非常事態を知らせる鐘がシトリンの町に鳴り響きます。
「D級以上の冒険者パーティーはギルド前に集合!
外に出ているパーティー数を確認!」
ギルドマスターの大声が響きます。
「怖気るな!たかがゴブリンだ!
侮りさえしなければ、必ず勝てる相手だ!」
一匹ずつなら、大人一人でも倒せる魔物です。
でも「湧き」は無数のゴブリンが、数に任せて押し寄せて来るのです。
周辺の小さな村には脅威です。
高い塀に囲まれた町でも、中に入られたら大変なことになります。
町の裏門へ、警備兵の一団が走っていきます。
山の手の鐘も鳴り始めました。
伝令鳥が何羽も、ダリアのほうへ飛んでいきます。
あっ、テオ!
テオたち三人の子供たちが、まだ採取から戻っていません!




