↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
街角聖女 木彫りの小さな聖女像のお話  作者: 葉月秋子


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
17/50

その17

その17



 次の日は朝からつめたい雨です。


「・・・うーん・・・」


 でも子供は、わたしのマントの下で、ぬくぬくとあたたまって目を覚ましかけています。

 茶虎の猫が何匹も周りを囲って、猫のおふとんになっているのです。


「・・・かあさん・・・」


 つぶやいた子供はぼんやりと眼を開き・・・ 

 はっと人影にきづいて飛び起きました。


 猫たちがあわてて逃げていきます。



「おはようさん、聖女様」


 いつものおばあさんです。


『おはよう、おばあさん』



 逃げ道を塞がれた格好になって、子供は毛を逆立てて怒った子猫みたいになってます。


「オレ、オレは捕まらないからな!

 ぜったいに孤児院なんかいかないからな!」


 子供を無視しておばあさんはお供え台に、ミルクのお皿をことん、ことん。


 あれ?ふたつ?


 ひとつはお匙がついた深皿です。



「捕まえる気などないわ、めんどうくさい。

 ほれ。これを持ってあっちへいっとれ。

 掃除の邪魔だわい」



 子供はお皿とおばあさんを交互にみつめ


 ばっ、と攫うようにお皿を抱えて、奥へ逃げました。



 中身は温かいパン粥みたい。


 あ。


 子供がにぎった木のお匙には、笑う狐の顔がついています。


 おとうさんが作ったお匙です。



 わたしはうれしくなりました。


 





 


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。