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Lv.21 聞き込み開始

 ゴーストタイプの魔物もやはり数が多かった。

 幸い精神干渉に関してはロマの方が一枚上手であったため、事なきを得たが、これが強い魔物であったらパーティー全滅になるのは必至だ。


 恐るべし魔物ホイホイゴルベーザ(ガルフォードです)。


 俺としては本当にこの場にポイと捨てて行きたかったのだが、日本人よ、弱きものを助けよという幼い頃からの教育が身に染みついていて捨てられず、仕方なくそのまま引きずっていくことになった。


「村が近いゆえ、わしが特別に結界を張ってやろう」


 ここでメルニア婆さんが珍しく活躍。

 巫女や神官のみがつかえるという魔物避けの結界を張り、何とか目的の村へとたどり着くことができた。

 だが、2時間で辿り着くはずが3時間半かかった。

______________________________



「ここまで起きないなんて、なんて図太い神経と毛根だ」

 

 頭を地面につけたまま漫画かアニメのようにずるずると引きずったのにもかかわらず、ゴルベーザ(何も言うまい…)の毛は抜けず、禿げることがなかった。

 て、そんなことはどうでもいい。どうでもいいぞっ! たとえうちのおやじの頭が禿げかけてい、て俺の毛も細いから心配だとか、そういうことじゃないぞっ。決して決して、そういう…


(うらや)ましいぞ!」


 素直に羨んだ。

 ロマにポンポンと慰められるように足を叩かれながら気持ちを切り替える。

 

「さて、とりあえず情報収集するか」


 どんなゲームだって初めは情報収集だ。

 確かこの村はドラゴンに呪いをかけられているのだったよな?


「地味な呪いって何かしら」


 ロマが依頼書の写しを読みながら首を傾げる。

 地味…そういや地味って書かれてたよな。地味ってなんだ?


「とりあえず村長を探すとしようかの」

 

 やはり話を聞くならば定番で村長だ。ということで近くを通る40代ぐらいのおばさんに声をかけてみることにする。


「あの、すみません。俺達ギルドから依頼書を受けてきたんですが村長はどちらに見えますか?」


 女性は「あらん」と言って立ち止まる。


「村長ならん、丘の上のん家よん」


 態度は普通なのだが、なぜオカマのごとき喋り方をするのか…。

 ま、まぁ気にしても仕方ない。話し方は人それぞれだからな。


「ありがとうございます」


 俺達は女性にお礼を言って丘の上の村長宅へと足を向けた。



 このレピド村の建物はゴメスのいたニドス村の丸太小屋と違い石造りだ。王都に近いせいか道も石畳で整備されている。

 田舎の村であることは間違いないが、人も多いし店もちらほらして、町にはまだなれない規模だけれど、かなり大きな村のようだ。

 

 きょろきょろあたりを見回しながら歩いていると、前方から子供が駆けてきてそのまま俺の足にぶつかる。


「お、あぶねぇーぞ」


「ごめんなさいん!」


 ダジャレか?


 一瞬そう思ったのは俺がオヤジになりつつある証拠かもしれない。

 ちっさく心に傷を負いながら謝る子供を許して再び歩き出す。

 

「そういえば、この村の人ってよく言葉の終わりに『ん』をつけるわね」


 歩きながら人の話に耳を傾けていたらしいロマが何気ない様子で呟いた。

 言われればそうだなと思う。最初の女性も今の子供も不自然な『ん』を付けて話していた。


「方言じゃないか?」


 ~だべ、とかそんな感じで使われているのではないかと思ったのだ。だが


「いや、そんな方言は王都周辺にはないはずだが」


と、俺の言葉にグウェンが返し、じゃあなんだと皆で首を傾げる。

 

「とりあえず村長宅に急ぐか」


「・・・・・ぬあっ!?」


 …どうやらゴルベーザが起きた様だ。

 俺はゴルベーザの足から手を離し、彼が跳ね起きるのを待った。


「…ここはレピド村か!? まさか本当に来ちまったのか?」


「お前という荷物を抱えてな」


 グウェンが俺が言うより先に辛辣に言い放つと、メルニア婆さんがそれに続く。


「結界を張って魔物を避けをしてやらなんだらいまだに森の中じゃったぞ」


「結界! 婆さんスゲーな、神官職か?」


「巫女じゃ」


 メルニア婆さんは褒められて気をよくしたのか胸を張って答える。


「ますますスゲー」


 かなり乗せられているのだが、メルニア婆さんは気が付いていないらしい。

 とりあえずメルニア婆さんが余計なことを言わないように二人の会話を止め、現状だけを言っておく。


「今村長のとこに話を聞きに行くところだ。あんたは帰るか?」


 確認をとると、ゴルベーザはにやりと笑って首を横に振る。


「俺も付き合う。初心者だけじゃ不安だしな」


 上から目線にカチンときた俺は尋ねた。


「いかにも仕切り直した顔してるが、目的はなんだ? やはり報酬か?」


 ズバリ俺が聞くと、ゴルベーザは途端にしゅんと肩を落とし、きまり悪そうに「仲間が欲しい」と告白した。

 

 そこまでは良い、そこまでは…。

 

 今まで寂しかったとか、再び仲間と旅してみたいとか、婆さんの強気に惚れたとか(そこは嘘だろうが)それもまぁ許そう。

 だが、最後の一言は余計だ。


「色モノパーティーだから俺でも受け入れてもらえるかと思って」




 


 全員でフルボッコにしました。

 

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