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第二話 2つの選択肢

金城真也は死んだ。

頭上から鉄骨が落ち、潰された。


真也は一時意識を失ったが、暗闇の中で意識をかすかに取り戻した。


暗い、暗い、闇の中へと落ち続けていた。暗い液体でも、気体でもない。ただなにもない"無"


(暗い、何も見えない、なんだこれ?!)


真也の体は無くただ白く、淡く、発光する光だけになっていた。


(はあ?!まじで何?!俺死んだんじゃないの?!体の感覚もない、というか何も感じねえ。)


死んだと思っていた真也の意識は、徐々に意識を取り戻していく。だが、抵抗するすべもなく、流れに任せるだけであった。




しばらく落ち続けていると、先に光が見えてくるが、真也には知るすべもない。


光に入ると、突然温かい感覚に包まれる。


(あったか~い、てか突然感覚が戻ったぞ!)


感覚が戻ったと思ったら、また意識が途絶える。


(あ、なんか意識が、、、)


真也の意識が途絶え落ちる速度が加速していく。すぐに光を突破し、雲でできた地面が見えてくる。地面に近づいた瞬間光の玉だった真也は体を形成しだした。だが、外見は生前と同じだが、腰にボロ布を纏った半裸状態で暫くの間地面の上で倒れていた。





「おーい」


「おーーい」


すぐ側から俺を呼ぶ声が聞こえる。真也は意識を取り戻し目の前にいる謎の男に目を向ける。


(誰だこいつ?)


真也はすぐに起き上がり、周りを見渡し状況を確認しようとする。

あたり一面何もなく、地面はすべて雲で形成されており目の前には1人の男が立っている。

その男の風貌は、20代前半のような見た目に、短めの金髪、頭には輪っかが浮いており、古代ギリシャの人が着ているような服装をしている。


「あ、起きたね良かった。起きなかったらどうしようかと思ったよ。」


目の前の男は安堵し、腰に手を当てる。

見た目はイケメンなのに、声は少し中性的な声だ。


(とりあえず敬語で話すか、神様っぽいし)


「敬語でもタメ口でも大丈夫だよ」


(オレの心を読んだ?!)


突然心を読まれたことに真也は驚愕する。


男は体を浮かせ、座るようなポーズを取りながら自己紹介をする。


「突然心を読んでしまってすまないね。僕の名前はアストラ・モイラス。君がいた惑星とは別の惑星"ダリエナ"を管理する運命神だ。」


「お前が誰かはわかった。だがここは何処なんだ。俺は死んだんじゃないのか?これからどうなるんだ!」


質問の答えを急かす様子の真也をなだめるような仕草でモイラスは答える。


「ちょっとまって、そんないっぺんに聞かないでくれ。。。まず君の質問に答えよう。ここは神界。神々が住む場所と考えてくれ。そして僕は、惑星ダリエナの過去、現在、未来を観測する神だ。」


そう言った途端、目の前にホログラム状の惑星が映し出された。


「イレギュラーなことが起これば僕が修正に入るし、ほぼこの星を管理しているのは僕と言っても過言じゃない。」


真也は現実離れした話にため息を吐いた。


「はあー、その他世界の神様は俺になんの用なんだ?」


モイラスは手を叩き惑星のホログラムを消す。


「君には少しやってもらいたことがあるんだ」


その瞬間目の前にディスプレイが映し出され、映像が流された。そこには人々が魔物と戦い無惨にも蹂躙されていく姿があった。周囲は燃え、人々は逃げ惑い、街が崩壊されていく。そんな光景の中には、見知った人々の集団がいた。


「美玲?!それにクラスメイト皆?!なんで魔物なんかと戦ってるんだ?!」


真也はディスプレイに顔を近づけガシリと掴む。そこへモイラスは映像を止め、説明に入る。


「この映像は、近い未来惑星ダリエナで起こる未来の映像だ。この世界では500年周期で魔王が出現し、世界を征服するように設定されている。そんな魔王に対抗する術を僕達は人々に設けたんだ。"勇者召喚"。異世界から勇者の才がある人を呼び出す儀式召喚魔法。これによって君のクラスメイトはこの惑星に召喚される。」


真也は地面にへたり込み、怒り気味で話す。


「な、何だよそれ。あいつらは、大丈夫なんだろうな?!」


「このまま運命どうり行けば100%全員死亡する。がそれを回避するために君を呼んだんだ。」


「どういうことだ?」


「君にはこれから異世界へ行ってもらう。彼らを助けるためにね。彼らが死ぬのはこの惑星が征服されるのと等しい。」


真也は立ち上がり、顔を上げる。


「つまり、俺がその世界に行き力をつけ、助ければいいと。」


「そういうこと!」


モイラスはウィンクしながら指を鳴らした。


「ただ1つ言っておきたいのは、君には勇者のようにチート能力を渡すわけにはいかない。」


「なんでだよ」


真也は顔をしかめ、モイラスは話を続ける。


「その代わり、前世で培った経験をスキルとして残し、君のステータスの成長率を調整させてあげよう」


モイラスはディスプレイを渡そうとするが、途中で手を止めた。


「ただし、この提案を受け入れたらだけどね。」


「受けないことも可能なのか?」


「受けない場合、君を地球に戻し、新しい人生を送らせる。どうだい?受けるか受けないかどっちにする?」


「受けさせてもらう」


真也は提案に即答した。そしてモイラスは準備に取り掛かり、その間真也は自身のステータスを確認し、いじり始めた。


ーー1時間後


「準備ができたよ」


モイラスの掛け声によって真也は準備された魔法陣の中へ入る。モイラスは魔法陣を起動し始め、真也はまた淡い光を放つただの光球になった。


「じゃあ、がんばってね。無事転生できたら、テレパシーで話しかけるから。」


魔法陣が完全に起動し、輝く光りに包まれる。真也は雲を突き抜け、新たな惑星ダリエナへと転生するのであった。

真也の物語が今!始まる!


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