↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/5

4話


その日の依頼は、商店街の水路から声がする、というものだった。


「夜中に、誰かが喋ってる」


依頼人の老婦人は、そう言って眉をひそめていた。


「空耳かと思ったけど、毎晩だから気味悪くて」


現地に着くと、商店街の裏手を流れる用水路へ向かった。


水面は妙に静かだった。僕が水路沿いを覗き込んでいると、背後から声が飛んできた。


「こんにちはー、先生」


振り返る。パン屋の倅だった。何度か店で顔を合わせたことがある。名前までは、覚えていない。


「やあ」


いつものように、笑顔を返す。男は満足そうに頷くと、そのまま歩いていった。


その背中を見送りながら、ファニーが僕の顔を覗き込む。


「……今の人、誰?」

「さあ?」

「さあって」


ファニーが眉を寄せた。


「マスター、いつもあんな笑い方してないよね?」

「そう?」

「なんか違う。もっと……胡散臭い」

「ひどいなぁ」


僕は笑う。


「でも、まあ。ああいう時は、あれでいいんだよ」

「どういうこと?」

「知らない人でも、向こうが親しげなら親しげに返す。わざわざ壁を作る必要もないからね」


シエルが水路を覗き込みながら口を挟んだ。


「つまり、相手に合わせているだけですか」

「うん。人付き合いなんて、そんなものだよ」

「信頼しているわけではない」

「もちろん」


僕は男の去っていった方向へ目を向ける。


「知らない人を、知っている顔で迎える。そのほうが、この街で暮らすのに角が立たないからね」


シエルが、わずかに眉をひそめた。


「……マスター」


低い声だった。


「なに?」

「今の考え方は、少し危険だと思います」


言い終わらないうちに、シエルの視線が、すっと横へ逸れた。用水路の方だった。風もないのに、水面がゆっくりと波打っていた。


次の瞬間。


排水溝から、黒い水が逆流した。水は地面を這い、盛り上がりながら人の形を取っていく。顔が浮かび上がる。さっきの男だった。


『こんにちは』


同じ声。

同じ調子。


『助かりました』

「これが、依頼の声か」


シエルが目を細める。


「特殊型です。このタイプの対処法は――」

「うるさい!」


ファニーが真っ先に飛び出した。赤に煌めく拳が黒い水を捉える。ドンッ!と水が弾け、黒いしぶきが飛び散った。


しかし、飛び散ったはずの水が地面を這って戻ってくる。崩れた輪郭が、何事もなかったように元へ戻った。


「安易に殴らないでください」


シエルが、額を押さえる。


「討伐するには条件があるはずです。力の経路を探ります」


足元に、青白い幾何学模様が広がった。光の線が、地面を這うように四方へ伸びていく。商店街の路地の奥まで、光が這い進んでいくのが見えた。


「……街全体に、薄く広がっています」


シエルの声が、低くなる。


僕は、その光の広がりを目で追った。遠くで商店街を行き交う人々。交わされる挨拶。名前も知らない相手との、ほんの一瞬のやり取り。薄く、浅く、数えきれないほど張り巡らされた繋がり。その全部が、黒い水へ吸い込まれている。


「なるほど」


口元が、わずかに緩む。


「街の関係性そのものが、餌になってるんだ」

「マスター?」


ファニーが、こちらを見る。


「じゃあ、そこを切ればいい」


――ちょっと範囲が広いけど、まあ大丈夫でしょ。


街全体の関係性を対象にするのは、今までよりずっと広い。それでも、これは僕にしかできない。二人に任せられることじゃない。


僕は指を鳴らした。


「定義」


淡い緑光が、足元から広がる。


「関係性は選択制」


一つ。また一つ。目には見えない糸が、静かに断ち切られていく。


「残すかどうかは、僕が決める」


黒い水が、大きく揺れた。ぐにゃりと人の顔を作っていた輪郭が崩れ、濁った水が地面へ落ちる。


「……え?」


ファニーの声が聞こえたその瞬間、僕の足の感覚がすっと消えた。


「あれ……」


立っているはずなのに、地面を踏んでいる実感がない。


気づけば、視界が変わっていた。


――空が、見える。


いつの間にか、仰向けに倒れていたらしい。覗き込む二人の顔が、視界の端に映った。ファニーの、泣きそうな顔。シエルの、強張った顔。


「マスター!」

「しっかりしてください!」

「手が……!」

「存在が揺らいでいます!とにかく固定を!」


二人の声は聞こえる。僕の周りに薄青い光が灯っている気がする。


けれど、何かが薄い膜を隔てているみたいだった。


何を考えていたのか。何をしようとしていたのか。


――そうだ、金庫。


ナンバーロックの番号を、紙に。


伝えなきゃ。


「……きん、こ」


声が、うまく形にならない。言葉が、途中で溶けていく。


「マスター!消えないで!!」


ファニーが胸元のシャツを握りしめて揺らしている。


「……ばん、ごう」


それ以上、続かなかった。言おうとしていたことすら、自分の中でほどけていく。


二人の声が、少しずつ遠くなる。耳の奥で、水の中にいるみたいに音がくぐもっていく。視界の端が、白くぼやけていく。


――ああ、これか。最近、増えていた違和感。これが、その先か。


思考が薄れていく中で、それだけは妙に納得できた。


そのとき、視界の端に、白い猫が映り込んだ。すぐ近くで、金色の瞳が僕を覗き込んでいる。


不機嫌そうに細められたそれが、ぼんやりと輝いた。


「たわけ者め」


聞き慣れた声。シロだった。


前足が、僕の胸に、ぽん、と置かれる。瞬間、身体の奥へ何かが戻ってきた。


薄れていた輪郭が、引き戻される。指先に感覚が戻る。背中に、地面の硬さと冷たさを感じる。肺が、自分の意思で動いた。


「……っ」


大きく息を吸う。


「……シロ」

「固定化するのは、今回だけじゃ」


険しく釣り上がった目が、僕を睨みつけている。


「乱発して自身を削るとは、愚かだな」

「……ごめん」

「謝る相手が違う」


シロの視線が、二人へ向いた。ファニーとシエル。二人とも、青ざめた顔でこちらを見ている。


「……」


ファニーが、何も言わない。シエルも、ただ僕の腕を掴んでいる。その手に、わずかに力が入った。


「その考えを変えねば」


シロの声が、静かに響く。


「次は無いぞ」


胸の奥が、冷たくなった。


――何が、どうなっていたのか。自分の目で見たわけじゃない。


ただ、ファニーの「手が……!」という声と、あの、遠のいていく感覚だけが、頭から離れなかった。


「……分かった」


小さく呟く。本当に、分かったのか。自分でも、よく分からなかった。


しばらくして、シロが前足で僕の膝を軽く叩いた。


「立てるか」

「うん。もう大丈夫」


そう答えると、シロは僕の膝に頭を軽く擦りつけ、そのまま路地の奥へ歩いていく。


「……シロ?」


ファニーが呼び止めるように声を上げた。シロは振り返らなかった。


「マスター」


今度はシエルだった。


「……あの猫は、何なんですか」

「シロ?」

「はい」

「昔からいるよ」

「そういう意味ではなくて」


シエルの視線が、僕の手へ落ちる。


「あなたを戻した、あの力です」

「ああ」


僕は少し考える。


「僕にもよく分からないんだよね」

「分からない?」

「うん。でも、昔から何度か助けてもらってる」


ファニーが、シロの消えた路地を見る。


「……普通の猫じゃないよね」

「たぶんね」

「たぶん!?」

「僕にも分からないことはあるよ」


いつものように笑う。けれど、二人は笑わなかった。


そのまま、三人で事務所へ戻った。誰も、あまり口を利かなかった。歩いている間も、ファニーは時折、僕の手を見る。消えていない。そのことを確かめるように。


境界堂へ着いても、二人の様子は変わらなかった。


「……大丈夫だから」


努めて、いつもの声を出す。


返事はない。まあ、無理もないか。僕自身だって、まだ少し変な感じがする。


けれど、時間が経てば戻る。今までも、そうだった。


そう思っていた。




翌朝。


僕はいつものように、コーヒーを淹れた。ドリップの香りが、部屋に広がる。ひと口飲んで、首を傾げる。


「……薄いな」


もう一度、口に含む。やっぱり、薄い。


豆の量を、少し増やして淹れ直す。滴下も、いつもよりも時間をかけて。それでも、飲んでみると同じだった。


「……何でだろう」

「マスター、何やってるの?」


ファニーが台所を覗き込む。


「コーヒーが、薄い気がしてね」

「え、そんなことある?」


ファニーが、カップを取り上げて一口飲んだ。瞬間、顔が歪む。


「にっがぁっ!!」

「……そう?」

「めちゃくちゃ濃いよ! むしろ濃すぎ!」


ファニーが、涙目でカップを置く。


「マスター、味覚おかしくない?」


本当に分からない、という顔だった。

シエルが静かに言う。


「昨日、街の関係性を切断しました。代償は?」

「特に感じないよ」


二人が、何も言わずに顔を見合わせる。指先が透けていたこと。シロに助けられたこと。


全部、覚えている顔だった。



午後、日用品の買い出しに出た。


商店街を歩いていると、何かがおかしいと気づく。


「……なんか、静かだね」


ファニーが、周囲を見渡しながら呟く。


「昨日切ったからだよ」


思わず、そう答えていた。返す言葉が誰からもなかった。


歩いていると、道の先で困ったような声が聞こえた。


「……すみません、この辺で小さい男の子、見ませんでしたか」


女性が、周りの通行人に声をかけている。誰も、足を止めなかった。


「あの、すみません」


また声をかける。また、素通りされる。ファニーが、真っ先に駆け寄った。


「大丈夫ですか?」


女性が、はっと顔を上げる。


「息子が、いなくなって……」


目に涙が浮かんでいた。


「みんなに聞いてるんですけど、誰も……この辺の人、今日はよそよそしくて。尋ねても『知らない』ってことしか返ってこなくて……」


ファニーが、すぐに女性の手を取った。


「一緒に捜します!」


シエルも頷く。


「特徴を教えてください」


僕は、二人の後ろで、商店街を見渡した。確かに、昨日より人の距離が遠い。目が合っても、すぐに逸らされる。挨拶も少ない。僕が切ったものが、こういう形で誰かを追い詰めている。


「……マスター?」


ファニーの声で、我に返る。


「ああ、捜そう。手分けした方が早い」


三人で、手分けして商店街を回った。

男の子は、裏路地の資材置き場の陰で、しゃがみ込んでいた。野良猫を追いかけているうちに、迷い込んだらしい。


「――いた!」


ファニーの声に、女性が駆け寄る。


「よかった……!本当に、ありがとうございます」


何度も頭を下げる女性に、ファニーが笑いかける。


「見つかってよかったです」


女性が息子の手を引いて帰っていく背中を見ながら、僕は、さっきの言葉を思い出していた。


――尋ねても「知らない」ってことしか返ってこなくて。


街の人たちは、無関心になったわけじゃない。関わる糸そのものを、僕が断ってしまっただけだ。


母子の背中が見えなくなったところで、ファニーが振り返った。


「そのやり方で守られても、嬉しくない」


静かな声だった。


「怪異は倒せたよ。でもさ、街まで切る必要、あった?」

「でも、ああしないと怪異は倒せなかった」

「一度撤退するという選択肢もありました」


シエルが、静かに続ける。


「あなたは最適解を選ぶ。ですが、最適が最善とは限りません」

「……最善策だったよ?」

「でも消えかけたじゃん!!おかしいでしょ!!」


ファニーの声が、震えていた。


返す言葉が、見つからなかった。




夕日が、商店街のアーケードを橙色に染めていた。歩いていると、パン屋の前に差し掛かった。


店先のお買得商品の棚に、パンが山ほど残っている。店主が腕を組んだまま、それを見下ろしていた。


「……どうして」


ぽつりと、こぼれる声が聞こえた。


「今日に限って、こんなに……」


僕は、足を止めた。これも、僕が切ったものの一つだ。声をかけようとした、その時。ファニーが先に動いていた。


「こんにちはー!すみません、パン、まだ買えますか?」


店主が驚いた顔で顔を上げる。


「え、あ、はい。どうぞ……」


ファニーは、棚を見渡して、目を輝かせた。


「わあ、どれも美味しそう!これと、これと……」


両手いっぱいにパンを抱える。


「ね、シエルも見て!このクリームパン、すっごく美味しそうじゃない?」


シエルが、少し戸惑いながらも隣に立った。


「……確かに、良さそうですね」


ファニーの声が、通りにまで響いていた。それに釣られたのか、通りがかりの人が、一人、また一人と足を止める。


「あら、美味しそうね」

「今日、まだこんなにあるんですか?」


店先に、少しずつ人だかりができていく。ファニーが、集まった人々に向かって笑いかけた。


「ここのパン、本当に美味しいですよ!みなさん、買ってください!」


半分、押し売りだった。それでも、店主の表情が、少しずつ緩んでいく。


「ありがとうございます……」


店主が、店の奥へ向かって声を張った。


「おい、お前も手伝え!」


出てきたのは、あの青年だった。店主の息子。昨日、僕に「こんにちはー、先生」と声をかけてきた相手。


「え、あ、はい」


戸惑いながらも、彼はレジに立った。袋詰め、会計、呼び込み。慌ただしく手を動かしているうちに、その顔から、よそよそしさが少しずつ抜けていくのが分かった。


一時間もしないうちに、棚はほとんど空になっていた。店主が、額の汗を拭いながら、深く頭を下げる。


「本当に、助かりました」


それから、ふと、僕の方を見た。


「あんたも、いつも来てくれてるお客さんだよな」

「……はい」

「今日はどうも、静かだったから」


店主が、少しだけ笑った。ぎこちない、けれど確かな笑顔だった。隣で、倅も僕の方を見た。


「先生、また今度」


昨日と同じ、けれど少しだけ照れくさそうな声だった。


「また、来てくださいね」

「はい」


それだけの、短いやり取りだった。けれど、確かに何かが戻った気がした。


事務所へ帰る道すがら、ファニーが得意げに言った。


「見た?完売だよ、完売!」

「うん。すごかったよ」


その笑顔を見ながら、僕は、さっきの光景を思い返していた。


僕が切り落としたものを、ファニーは、たった一時間で結び直してみせた。定義でもない。力でもない。ただ、声をかけて、笑って、人を集めただけだ。それだけのことが、僕にはできなかった。


僕のやり方は、たぶん、間違っていたわけじゃない。

けれど、正しいだけでは、足りないものがある。


「改善するよ」


僕がそう言うと、ファニーが振り返った。


「どうやって?」

「顔と名前を覚えるところから」

「低い!」

「僕にしては高いよ」

「基準が低すぎる!」


シエルが、小さく笑った。


「……まあ、第一歩としては妥当でしょう」




それから数日が経った、ある夜の夕食。


ファニーの箸が疾風のようにシエルの唐揚げを奪う。


「いっただきぃ!」

「ふん、甘いな」


シエルが即座にファニーのミニトマトを奪い返した。 


「あ!私のミニトマト!等価交換になってない!」

「油分とビタミン。合理的だ」


その様子を見ていて、僕は、思わずくつりと笑ってしまった。


特に、意識したわけじゃない。境界堂の中では、こんな風に笑うことは、もう珍しくもなかった。


「あ、マスター!今笑った!」

「え?いつも笑ってるだろう?」


シエルが、箸を置いて僕を見た。


「胡散臭い笑顔とは、違いました」

「そう?」

「はい。角度ではない。計算もない」


唐揚げを二人の皿に一つずつ足す。


「覚えていない人に笑うのは、簡単なんだ。ほら、口角を3度、目じりを2度傾ける。……でも、目の前で奪い合ってるのを見るのは、想定外だった」


食事の手が止まる。ファニーとシエルが、顔を見合わせた。何か、目配せのようなものが交わされる。


先に、ファニーが箸を置いた。


「……マスター、聞いていい?」

「なに?」


少し、声のトーンが変わっていた。


「私たち、あなたが危うすぎると思う」


まっすぐな目だった。シエルも、静かに頷く。


「同意です。人として、欠けている」

「……手厳しいな」

「守ると決めたら全部切る。不要だと思えば躊躇しない。なのに、自分のことは削り続ける」


シエルが、淡々と続ける。


「あなたは、自分を勘定に入れていません」


図星だった。


「だから、私たちが守る」

「そうです。俺たちが守ります」


真正面から、そう言われた。


「……対等、ということ?」

「当たり前でしょ!」

「俺たちはチームです」


少し、抵抗してみる。


「大人は、子供を守るものだよ?」

「私たち成人してるから!」

「いつまでも保護対象にしないでください。むしろ、あなたの方が危なっかしいです」


言い返せなかった。


「では、時折、頼ってもいいのか」

「当たり前だろ!」

「俺たちはチームだ」


まっすぐな二人の瞳を見つめたまま、僕の思考は一瞬だけ、出会った頃に巻き戻った。


あの日は警戒した野良猫のように距離を取っていた二人が、今は目の前に立って、盾になろうとしている。


「……頼もしくなったもんだね」


声に出せば、掠れてしまいそうだった。


「守る」なんて、大人の傲慢な台詞だと思っていた。だけど、彼らが口にしたその言葉には、誰かを救いたいという本物の意志が宿っている。


守ってきたつもりの二人は、いつの間にか、「守るべき人間」から「共に並び立つ人間」へと、歩みを進めていたらしい。


胸の奥が熱くなって、僕は視界が滲むのを誤魔化すように、ふっと目を細めて前を向いた。


――守っているつもりだった。


それなのに、いつの間にか、僕の方が守られていたらしい。


何だか、くすぐったい。


くつくつと、笑いがこみ上げてきた。知らず、口元が上がっていく。


「それだよ、それー!」

「自然な笑顔です」


指摘されて、初めて気づいた。


「……僕、今笑ってた?」


途端に、羞恥が襲ってきた。顔が、少し熱い。


「唐揚げ、追加で揚げてくる」


逃げるように、台所へ向かった。背中で、二人の会話が聞こえる。


「……照れてる?」

「間違いなく」


油の跳ねる音に紛れて、僕は小さく息を吐いた。

気づけば、唐揚げの山が、いつもの倍近くできあがっていた。


境界堂に、少しだけ軽い空気が満ちていた。




そっと、窓から白い影が舞い降りる。誰にも聞こえないくらい小さく、シロが呟いた。


「……ようやく対等じゃな」


空に浮かぶ三日月のように、金の瞳がゆっくりと細められた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 マスター、シエルくんとファニーちゃんに守ってもらえるようになって良かったですね〜(⌒▽⌒)  このシーン、泣きそうになり鼻の奥がじ〜んとしました (`;ω;´)  シロは神秘的な猫ですね(✽ ゜д゜…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。