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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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996/3917

996:顔の違いに気付こう。

 くるくるとジルさんの周りを下って行きながら、ふすーっと吹きかけて癒していく。

 【妖精吐息】が良い感じに効いてるのかは判らないけど、最初よりはちょっと力が抜けてるっぽいな。


 もふもふしっぽの誘惑に耐えながら背後を抜けて、前に回って終了だ。



 顔の前に飛んで行って、一応終了を告げておこう。


「終わりましたー」


 相変わらずの顔のまま、ゆっくりと頭を下げてくれた。


 ……いや、なんか凄く微妙にだけど、ちょっーとだけ目と口の角度が変わってる……のか?

 そんな差を見分けられるほどの付き合いはまだ無いし、気のせいかもしれないな。



「ジル、良かったね。でも顔が緩み過ぎだよ?」


「ジル、良かったね。でもアリア様の前だよ?」


 ……え、いや、本当に変わってたらしいんだけど、これで緩んでるの?

 失礼だとは思うけど、どう見てもカッチカチじゃない?



「なに、構わんよ。いつもより念入りに吹いていた事だしな」


「かなり体を動かしてくれてたみたいですしね」


 本人には問題ない程度だとしても、まぁそれはそれ。

 あの運動量を考えたら、その辺の人だとヘバっちゃう位には遊んでくれてただろうからね。


 ……というかアリア様、やっぱりというかなんというか、ジルさんの表情もちゃんと判別できるんだな。

 双子さんの言葉に雰囲気で答えただけって可能性も有るけど。




「あ、そうだ。お二人にもやりますよー」


 多分だけど、双子さんたちも同じ様に…… なのかはともかく、ちゃんと遊んでてくれただろうし。


 ん、そういえば二人まとめて呼んじゃったけど、順番はどうしようか。


「ありがとう。僕たちは二人まとめてで良いよ」


「ありがとう。私たちはセットで扱ってくれて良いよ」


 ……むぅ、一瞬迷ったのを気付かれたかな?



 アリア様がそんな双子さんの頭をもふっと撫でて、優しい笑顔のままで顔をこちらに向ける。


「ふむ。ではこのままで問題ないな」


「なんでちゃっかり相乗りしようとしてるんですか」


「はっはっは」


「いや、まぁ全然問題は有りませんし、別に良いんですけど」


 周回半径がちょっと増えたくらいで辛くなる様な事でもないし。

 むしろアリア様には、隙を見てはちょこちょこ恩を返していきたいくらいだし。




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