986:そろそろ引き上げよう。
「さて、それではそろそろ引き上げるとしようか」
座って楽しそうに眺めてたアリア様から、突然の撤収宣言が出てきた。
唐突なと一瞬思ったけど、必要な事が済んだっぽいからなのかな?
単にお仕事の関係でタイムリミットが来たのかもしれないけど。
いや、うちに来てた時にはそういうのを全く気にしてなかったっぽいし、多分前者なんだろう。
……流石に飽きただけって事は無いだろうし。
「まだ言っておかねばならん事は有るか?」
「シャルロットちゃんには一通り伝えてありますので、今この場で言わなければならない事は有りません」
「そうか」
アリア様の確認に、微笑みつつはっきり答えるジェイさん。
でもジェイさんの事っていうかこのゲームの事だから、『聞かれてないから言ってない』ってケースが絶対に有るんだろうなぁ……
まぁ考えてパッと出てこない事なら、実際にそうなってからじゃないとどうしようも無いか。
ここで延々と考え続けても仕方ないし、どうせそうやって質問攻めにしたとしても、別の何かが起きるだけだろう。
「困った事が有ったら、いつでも…… 来るのは難しいでしょうから」
そりゃそうだ。
「そこのおじさんに伝言をお願いすると良いわ」
「聞くのもやるのも俺じゃねぇけどな」
まぁうん、部下の誰かだろうね。
……っていうか、そういう雑用を押し付けられるのは別に良いのか。
「何か必要な道具が有る時も、同じ様に言うと良いよ。僕に作れる物であればすぐに作るし、時間がかかりそうならそう返すから」
「凄くサービスするんですね?」
お姉ちゃんがほへーって顔で口を挟んだけど、まぁ確かに同感だな。
「ああ、僕の実験にも付き合ってもらったからね」
なるほど、お給料みたいな物か。
……いや、普通にお金で払ってあげれば良いんじゃないかな?
「迷惑料ってとこだな」
「語弊が有ると言いたいところだけど、まぁ否定は出来ないね」
「実際、何個か暴発しましたしね……」
ジョージさんがいつも通り口が悪いと思ったら事実だった。
何やってんだディーさん。
っていうかシャルロットさん、最初に暴発した時点で嫌って言おうよ。




