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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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980/3918

980:揺れに耐えよう。

 ジェイさんに胴体を支えられたまま、トコトッと音を立てて走るシャルロットさん。

 あれって今は小さいからあんな音だけど、本来は地響き付きの重低音なんだろうなぁ。


 というかレティさん、律儀にずっと歩いてなくて良いんじゃないかな。

 一旦横に外れておいて、補助が無くなってから戻れば良いだろうに。


 いや、レティさんの事だからそのくらいは解ってて、あえてそのまま歩いてるんだろうけど。



「そろそろ大丈夫かしら?」


「はい、恐らくは」


「それじゃ、前に進んだら外れるわね」


「はい。ありがとうございました」


「うふふ。どういたしまして」


 お、少し浮いた状態からちゃんと自分の足で立つ高さに下ろされた。

 足への負荷が変わったからか一瞬少し揺れたけど、ちゃんと走れてるみたいだな。


 シャルロットさんが少し速度を上げて前進を始めると、ジェイさんの触手が体から離れてにゅるっと引っ込んでいった。

 便利なもんだなぁ。

 なりたいとは思わないけど。



「ふむっ、うぅっ、これっ、はっ」


 ……支えが無くなったら胴体の揺れが一気に激しくなったな。

 シャルロットさん、上手く喋れてないぞ。


「大丈夫ですか?」


「んまっ、あなんっ、とかっ」


「全然大丈夫そうに聞こえないな」


「まぁ耐えられはするって事じゃない?」


 アヤメさんのツッコミに軽くフォローしておく。

 うん、気持ち悪くなってたりはしないっぽいし、話しづらいだけなのかもしれない。



 っていうか後ろのぴーちゃん、揺れに合わせてぴゃっぴゃ言ってて楽しそうだな。


「しかしぴーちゃん、余裕だな」


 アヤメさんも同じ事を思ったらしい。


「あー、まぁ元々凄い速さで飛べる子だしねぇ。アクロバット飛行とかもお手の物なんじゃない?」


「ぴゃー」


 あ、お返事が返ってきた。


 あれは同意の声だな。

 凄い揺れはしても、あのくらいの動きなら慣れてるから問題無いよーって事なんだろう。



 ……しかしすぐ後ろで元気にはしゃがれてて、うるさくなければ良いんだけど。


 とりあえず不快そうな顔はしてないから、まぁ大丈夫だろう。

 むしろ楽しそうだし、きっと問題無いはずだ。うん。



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