890:なぜ居るのか聞いてみよう。
「失礼しまーす」
「うむ、よく来たな」
素直に従って部屋に入ったら、椅子に座ったアリア様がひらひらと手を振ってきた。
コレットさんもその後ろからお辞儀してきてるし、こっちも深々と頭を下げておくとしよう。
あ、ディーさんも居る。
まぁここに住んでるんだし、そもそもあの人もアリア様信者だから当然と言えば当然か。
せっかく来てくれてるんだから、引っ込んだままお相手しないなんて事はまず無いだろう。
……いや、よく考えたら信者じゃなくても当たり前か。
普段から気安い態度を取ってくれてるとは言え、仮にも王女様だしこの町の責任者でもあるし。
「アリア様は何でここに?」
「ああ、ジェイに呼ばれてな。私に無断で事を進めるには問題の有る事らしい」
「あー……」
……このタイミングなら、ほぼ確実にシャルロットさんだろうなぁ。
責任者に確認してもらわないといけないって、一体何をやってしまったんだ……
「まぁ一言で言うと、『またやった』んだろうな」
また、か。
うん、まぁそう言われてもおかしくない人だしね。
というかそもそも今の体になってる事自体、完全にやっちゃったって感じの事だし。
「えーと、アリア様はもう見たんですか?」
「いや、まだだ。白雪たちにも関係の有る事だと言うから、一緒に見ようと思ってな。呼ばずとも来る予定だというから、待っていたのだよ」
「あ、なんか済みません」
いろいろやっててかなり遅くなって。
「いや、こちらが勝手に待っていたのだから気にする事は無い」
用が有るなら呼んでくれれば良かったのに。
待ってるって知ってればさっさと来たのになぁ。




