888:育ったことに気付こう。
玄関先で立っても仕方ないし、さっさと入るとしよう。
私は立ってないけど。
「あれ?」
「ん? どうしたの?」
お姉ちゃんが入り口の前で上を見てる。
何か見えたのかな?
「ジェイさん、なんかちょっと大きくなってませんか?」
「言われてみれば、確かに昨日より少し横にも広くなっている気がしますね」
どうでも良いけどレティさんの言い方だと、普通の人相手なら太ったって言われてる様にも取れるな。
いや、まぁ普通に解るし、そう言って怒ったりするのは完全に言いがかりだけどさ。
人型の部分の話じゃないし。
「ええ、一回り大きくなっちゃったわねぇ。成長期かしら?」
「いや、違うだろ」
そういう歳じゃないとかいう以前に、そういう生き物じゃないでしょうに。
いや、元の触手がどういう生き物なのかは知らないけどさ。
「そろそろダイエットしなきゃ、あんまり育ちすぎるとランディたちに叱られちゃうわねぇ」
「さっきも拡げ過ぎるなって言われてたしな」
「ダイエットとかそういうものなんですか?」
「要するに一杯食べると一杯増えちゃう訳だから、似た様なものでしょう?」
うふふ、と微笑みながらお姉ちゃんの疑問に答えてる。
……なんかカトリーヌさんが「解りますわ」みたいな顔してるけど、触れないでおこう。
っていうかこの人、増えはしても減ったりはするんだろうか。
まぁ食べる量を出来るだけ減らして、増殖を防ぐ事くらいは出来るのかな。
……それでも増え続けるなら何か対策が必要だろうけど、NPCの人達が倒せない相手なんだよなぁ。
あ、でも石化させる事は出来たし、【妖精】の攻撃力でゴリ押せば少しはなんとかなるのかも?
でもそれ、私が呼びだされる羽目になるんだろうなぁ。
まぁ良いけどさ。




