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876:発見は諦めよう。
「ん、そっちなのか?」
「いや、判んないから当てずっぽう。ほら、こういうのは気持ちが大事だし」
不思議そうに聞いてくるアヤメさんに、正直に答えておく。
そんな嘘ついても、どうせすぐにバレるしね。
「解らんでもないけど、それ逆だったらけっこう失礼な動作だよな」
……うん、まぁそうなんだけどさ。
普通にお礼を言おうにも、出てきてくれないんだから仕方ないじゃないの。
うーむ、反応が無い。
まぁ見てるだろうから感謝してる事は伝わってるんだろうし、気にしなくて良いか。
単にお仕事の関係で出たくても出られないのかもしれないしね。
「まぁとりあえず、ありがとうございますって事で……」
「うん、行こうか」
だからなんで先頭を進もうとするんだ、エリちゃん。
いや、どうせすぐ判る建物だし、別に良いんだけどさ。
「はい。では失礼します」
……なんかレティさんの声が小さく聞こえてきたけど、レティさんにだけはコンタクトを取ってるんだろうか?
何故なのかはよく解らないけど、まぁ私が口出しする事でも無いか。




