865:乗った理由を考えよう。
「そこに居られると動けないんだけど……」
「あぁ、悪い悪い」
足の上で膝を突いて落ち着いているアヤメさんに抗議しておく。
というか足の甲なんてけっこう斜めだし、落ち着ける場所でもないだろうに。
「ん? あー、そうか」
「どうしたの?」
「いや、ラキがまだそこに居ろみたいな動きしてるからさ」
「……なんで?」
「サイズを変えてもらうには白雪に触れてる必要が有るんだから、ここでやってもらえって事なんだろ」
「あぁ、なるほど」
アヤメさんの解釈にラキが頷いてるし、それで合ってるんだろう。
確かにその方が、手間は省けるな。
「それじゃ、もう大きくして良いのかな?」
「ああ。一応言っておくけど、ゆっくりやれよ?」
「ん? ……あー、うん」
危ない危ない。
多分言われなくても一気に戻しはしなかったと思うけど、うっかりの可能性を止めてくれるのは助かるな。
今アヤメさんが居るのって私の足の上だし、下手したら思いっきり踏まれる事になるよね。
大きくなる時の膨らみ方…… で良いのかな? まぁ良いや。
膨らみ方によっては、私に勢い良くぶつかってくる可能性も有るわけだしね。
今の状態だと無いだろうけど、こっちの顔が上にある状態でやらかしたら、思いっきり頭突きを食らうかもしれない。
「んじゃ、行くよー」
「あぁ、頼む。途中でこっちは色々と動くだろうけど、離さない様にはするから気にせずやってくれ」
「うん」
というか動いてもらわないと困る。
重い方ではないとはいえ、足をずっと踏まれてるのは流石にね。




