852:土は払ってあげよう。
ん?
そういえば珍しく、あんまりくっついてこないな。
あぁ、土人形とスパーリングしてて体に土が付いてるから、こっちが汚れない様にって遠慮してるのか。
とりあえず、軽く払っておいてあげよう。
「ぴぁー」
羽をぽふぽふしてあげたら、なんか気持ち良さそうな声を出してる。
まぁこの子たちって私が触ったら大抵そんな感じになってるし、いつもの事か。
「後でシルクに綺麗にしてもらおうねー」
「ぴっ」
私が今ここで丁寧に掃除するより、シルクに任せた方が早くて確実だろうしね。
あとそういうのもシルクのお仕事の内だろうから、取っちゃうのも悪いし。
「やーやー、仲良くやってるねー」
「おかげ様で」
おや、エリちゃんがアルさんに絡みに行った。
かなり年は離れてるだろうに、いつも通りの態度なんだな。
まぁ単純に知り合いなんだろうけど。
「どう? せんせーの側も何か学ぶ事とか有ったー?」
せんせーって呼んでるのか……
まぁなんか、教師っぽい雰囲気も無いではないな。
いや、単にぴーちゃんに教えてたからか?
「そうですね。種族の違いによる構造の差などで体の使い方も変わってくるものですし、新鮮さは有りますよ」
「敵として戦う事は有っても、その辺はあんまり気にしませんしね」
まぁ気にするとしたら、どう打てば効果的な打撃が入るかとかだろうね。
敵の種類によって、弱点とか防御方法とかいろんな違いが有るだろうし。
……ところでルミさん、横から補足みたいにコメントを入れるのは良いんだけどさ。
なんでこっち見てさっき以上の勢いで何かを描いてんの?
それ、私もセットで描かれてない?
別に減るもんじゃないから良いけどさ。
「生徒の側も、真面目に頑張ってくれますしねー」
「教える側としては、それが一番助かりますね」
あー、まぁ基礎とかめんどいーみたいな顔されるのは辛いだろうなぁ。
派手な技を教えろとか言われる事も有りそうだし。
基本が出来てないのに大技なんて振っても、あんまり効果は無いと思うんだけどなぁ。
まぁそういう技自体を習得できるタイプのゲームだと、自動で体を動かしてくれていきなりドーンって撃てたりするから気持ちは解らなくはないけどさ。




