846:解散しよう。
「かたっぽだけ変な感じー」
「ほっときゃその内気にならなくなるだろ」
「そりゃそうだろうけどさー」
うん、我慢しなさい。
脱いで水を抜こうとしないのは、一応お仕置きされたって認識は有るんだろうな。
まぁ抜いたとしても靴下とかも全部濡れちゃってるから、どうせ大差無いってのも有るか。
「さてさて、そんじゃまぁ戻ってきたわけだし、そろそろ解散する?」
「あ、そうだね。聞くことも聞いた事だし、お開きにしますか」
この後の事も有るし、他の人たちもやる事が無いわけじゃないだろうし。
……いや、でもいつも半分くらいは、家の前で起きる騒動まで見物しに来てるな。
意外とみんな、暇潰しに飢えてる感じはする。
「ログアウトしちゃえば?」ってのは禁句なんだろうな。多分。
「んじゃ妖精さん、またアレよろしくねー」
「いや今回は流れでやっただけですし、他に同じ様に訓練したい人が居れば、そっちが優先になりますよ」
別に猫さんを特別扱いする理由は無いっていうか、むしろ後回しにしたい気もする。
ノリで変な方向に暴走していく人だし。
装備になってみたいって人は置いといて、相手が土人形だから何の遠慮もなく攻撃出来て、しかも反撃を受けても痛くないって状況での訓練は、やりたいって人も居そうだしね。
それならやってない人を優先で、順番にって事になるよ。
「えー」
「わがまま言ってんじゃねーよ。そもそも一回やってもらえただけでも御の字だろ」
「まぁそれもそうかー。うん、仕方ない」
……あれは納得しつつも諦めてはいないって顔な気がする。
まぁ一応納得してくれたなら良いか。
羊さんはいつの間にかギャラリーの中に戻って行ってるな。
あ、目が合った。
うん、ばいばーい。
「さて、と」
「あ、お疲れ様でしたー」
「うん、またね。……まぁ、俺は今から大変なんだけど」
「え? ……あー」
そういえば、さっき年齢をネタにしてお姉さん方を敵に回してたな。
こっちおいでーってにこやかに手招きしてるけど、笑顔が怖いよ。
どう見てもお腹に十発以上叩き込まれるっぽいけど、大丈夫なんだろうか。
いや、まぁ多分ギリギリ大丈夫って所で収めてくれるだろう。
本人としては全く大丈夫じゃないだろうけど。
うん、まぁ自滅みたいなもんだし、頑張ろう。




