824:逆に調べられよう。
でもまぁデカすぎるって言っても、六階なら私と人間くらいのサイズ差なのかな?
というか多分その人がデカいんじゃなくて、エリちゃんの側が小さ過ぎたんだろうけど。
「あ、でも多分だけど、背が高いってのも間違いじゃないよ」
「ん?」
「体のバランスを見た感じ、同じスケールでもかなり高そうだったもん。ユッキーと同じか、少し低いくらいだと思う」
あー、それは確かに高くもあるか。
でもどっちにしろ、普通は同スケールでの身長じゃなくてサイズの方を言うと思う。
「まぁそれはともかく、出て行ったら寝起きみたいな感じの目でじっと見られて、なにかされるのかと思って待ってたんだけど」
「身構えてた」とかでは無いんだな……
まぁ攻撃してくるなら呼ぶ前に後ろから襲われてただろうし、そもそもサイズの差を考えたら、警戒するだけ無駄そうではあるけど。
「なんか一瞬『ん?』って感じの顔になって、腰に付けてたケースからA5くらいのサイズのピンクの板を取り出して触り始めたんだよね」
「板?」
「多分、携帯端末みたいな物だと思う。私からは見えなかったけど、表面をスッスッて何回かなぞって、『ふんふん』って感じに頷いてたし」
なるほど、何か調べてたのか。
なんでゲーム内でみんな使ってるパネルじゃなくて、物理的に用意するんだろうか。
あ、単にそういう物を扱えない存在ってだけかな?
プレイヤーやNPCの人たちみたいな、人類側の特権みたいな物かもしれないし。
「で、いきなり『んんん……?』って最初よりも怪訝な顔になって、首を傾げてた」
「何か有ったの?」
「いや、見えてないから解んない」
「あ、そっか」
さっき見えなかったって言ってたな。
「でも想像は付くよー」
「どういう?」
「ほら、あの黒いパネルって元々【鑑定】した人を飲み込むために出て来た物なんでしょ?」
「まぁそうだろうね」
「『あれ、なんか違うのが来てない?』って最初に思って」
「うん」
「持ってる端末で調べて『あー、なるほど。こういう経緯ね』って納得して」
「うん」
まぁ管理人っぽい人なら、そういう情報を調べられてもおかしくはないか。
「で、詳しく見て『え、何なのこの子……』って感じになったんじゃないかな」
「あ、そういう自覚は有るんだ」
「そりゃまぁ、初めからこうだった訳じゃないしねー」
まぁそれはそうか。
それに関しては謝りたいところだけど、本人が喜んでるから何とも言えないんだよなぁ……




