823:中の様子を探ろう。
「ほんと広々としてたよー。一階の吹き抜けになってるところだけで、サッカーとか出来そうだったもん」
「思ってた以上に広い……」
サッカーのコートって百メートルくらいあったと思うんだけど、それが入りそうって本当に広いな。
この中のどこにそんな空間が……
いや、押さえて見ても解る訳ないし、普通にエリちゃんの側がそれだけ小さくなってたんだろうけどさ。
というか妖精から見てもそのサイズって、微生物クラスまで縮んでたのでは。
いや、そんなとこを気にしても仕方ないんだけども。
「でも広いだけで他に誰も居ないし、どうしたもんかなーって隣の部屋を覗いてみてたんだけど」
「うん」
というか誰か居られたら、それはそれで反応に困る。
「あ、ちゃんと同じ間取りだったよ」
「いや、そこはどうでも良い」
むしろそれだけ沢山の部屋が有るのに、全部違う部屋って方が不思議だと思うし。
「奥のお風呂をぷにぷにして、試しに入ってみようかなーって考えてた所で」
「なんで試そうと思うかな……」
口を挟む形になるけど、ツッコまざるを得ない。
いや、まぁエリちゃんだしで終わる話なんだけど。
「部屋の入り口の方から、なんかポンポンって音がしてね」
案の定スルーされた。
「『お、誰か居たのかな』って出てみたら、背が高くて凄く眠そうなお姉さんが居たよ」
「……誰なんだろう」
「多分、そこの管理人さんみたいな存在だと思うよー」
「なるほど。背が高いというと、白雪さんと同じくらい有ったのですか?」
なるほどじゃないよカトリーヌさん。
「んにゃ、向こうは一階の床に立ってたけど、六階の私と目の高さが同じだったねぇ」
「それは背が高いって言うんじゃないと思うよ」
巨大なとか言うんだよ。
っていうかデカすぎるよ。




