822:自分の中の話を聞こう。
「あー、正直一気に色々起き過ぎてて混乱気味なんだけど」
「【妖精】って大変だよねー」
くそう、その内の一つを発生させておいてへらへらとしおってー。
いや、元凶は開発スタッフなんだけどさ。
「で、何が有ったの?」
「それでもちゃんと聞いてくれるユッキーが好きよー」
「いや、半端に聞かされるとやっぱり気になるっていうか、どうせ何かのタイミングで再発するだろうし知っておいた方が良いかなって」
まぁどうせ、その時も
「そっちもどうせ私だろうけどねー」
……いやうん、自覚が有るなら良いんだ。
「まぁそれはともかく、中で復活したって話だったね」
「うん」
復活って言うとなんか違う気もするけど、間違いではないか。
いや、違うかどうかなんて解らないけどさ。
「なんかいつもと違う感触だなーって思ってたら、気付いたら妙な部屋に居てね」
「部屋?」
「うん。どの出入口にもドアが無い、1LDKお風呂付きみたいな物件」
「いや、どういう事なの。本当に」
私のお腹の中は一体どうなっているんだ……?
ていうかお風呂て。
「とりあえず、ユッキーの中なのは間違いないと思うよー。壁は綺麗な薄いピンクで、温かくて少しぷにっとしてたし」
「いや、そんな良く解らない基準で断定されても……」
それ多分、私じゃなくてもそこまで変わらないんじゃない?
いや、その辺はまったく知らないけどさ。
……まぁ何度も見てきてるエリちゃんが言うんだから、そうなのかもしれないな。
カトリーヌさんにも食べられた事は有って個人差とかも見知った上で、それでも私だって言い切るんだし。
いや、単純に「体内っぽい」って判断と「私に食べられた」って前提で言ってるだけかもしれないけど。
「ちょっと中を見て回った後、表も見てみよーって出てみてビックリしたよー」
「……どうなってたの?」
「なんか六階層吹き抜けの巨大な空間に、同じ様な部屋が無数に並んでた」
「……どうなってんの?」
いや本当、【妖精】ってなんなの?
本気で解らなくなってくる…… というか最初から全然解らないな。うん。




