803:突入しよう。
「しかしまぁ、普通なら恐れる様な状況なのに和やかなもんだな」
「今の流れで恐れろって方が無理なんじゃないですかね」
お兄さんの言う事はもっともなんだけど、当のエリちゃんがあの様子だもんなぁ。
謎パネルの方もなんか幼い雰囲気を見せまくっちゃったし。
幼いというか小動物的というか。
「あ、良かった。ちょっと心配してたんだよ」
ん?
あー、エリちゃんの腰の形に添ってパネルの枠が広がってる。
ちょっと狭かったから、無理矢理引っ張られると痛かっただろうしね。
相変わらずどうなってるんだってちょっと思ったけど、元々パネルって拡げられる物なんだからそこはまぁ不思議でも無いのか。
……しかし、やっぱり甘くて美味しいのがなんか悔しい。
口の中に何も無いのに、エリちゃんの味がどんどん広がってきて凄い違和感だよ。
「じゃーねー」
「さっさと行け」
胸の辺りまでのみ込まれた状態でブンブン手を振るエリちゃんに、お兄さんが追い払う様に手を振り返してる。
扱いがぞんざいだなぁ。
まぁ仕方ないけどさ。
「触手ちゃんに任せてるからそこは自由になんないなー」
ちゃん、で良いのだろうか。
いや、別にどっちでも良いっていうか、触手って特に性別とかなさそうだな。
解んないけど。
あ、頭まで飲み込まれた。
っていうかいつの間にかパネルの枠がエリちゃんに沿った形になってて、今はもう腕の周りにちょっと枠が有るだけだな。
「お、パネルも消え」
「んむっ!?」
「るのか…… って、どうしたんだ?」
「なんか今、喉っていうか首の真ん中あたりから下に向かって変な感じが……」
「縮めて丸呑みにでもしたのかね」
「嫌な事をって言いたいとこですけど、実際今のって物を飲み込んだ時の感触だった気もしますね……」
それが途中から発生したから、尋常じゃない違和感が有ったけど。
……なんか気持ち悪い様な気持ち良い様な、微妙な感触だったのがちょっと嫌だな。
というか、いきなり発生したこととか発生の仕方が気持ち悪いだけで、感触自体は割と気持ち良かったのがなんか腹立たしい。
開発、癖になって進んでやる様に仕向けてない?




