1713:言い忘れてた特徴を伝えよう。
「……それはそれで心配かも」
スナさん、一瞬「あぁ、それなら……」って顔したけど、すぐに難しい顔になった。
まぁ実際、いきなり知らない人に崇められたら普通は戸惑うだろうしね。
あと私達も気を付けなきゃいけない事だけど、何かやらかしちゃっても怒られないとはいえ、やらかしたって事実は消えないだろうし。
ジョージさん辺りは普通に怒ってくるというか文句は言ってくるけどね。
「あ、そういえば言い忘れてたんですけど」
「む?」
「やたらとでっかいんで、ちょっと驚くかもしれません」
「ほう」
……やたらとでっかいのかぁ。
この開発は、なんでこう特殊な状況に放り込みたがるかな。
水中でしかまともに活動出来ないって時点でおかしいのに、更にサイズまでいじってくるとかさ。
「大型種が近海で見られるとはな」
ん?
最初からウキウキしてる感じだったアリア様のテンションが更に上がった気がするぞ?
「同じ【人魚】でも色々居たりするんですか?」
「うむ。我々と同じ大きさの氏族が大多数だが、そうでない者が一部の地域……海域に現れる事が有るのだ」
ほほー。
という事は【人魚】を引くだけでも珍しいのに、更にその中でもレアな個体になっちゃったのか。
本当、ツイてるんだかツイてないんだか。
「記録に残っている中で一番小さい者だと、頭から尾ひれの先まで含めてもこれほどしかない個体が確認されたそうな」
「……小さいですね」
親指と人差し指でこれくらいって示してるサイズ、五センチも無いんだけど。
メダカの人魚か何か?
私のサイズでも簡単に抱っこ出来ちゃうじゃないか。
まぁいくら小さくても【人魚】なんだから、油断したら大変な事になりそうだけど。
「大きな者だと……そうだな」
手で表すには大き過ぎるからか、ちょうど良さそうなサイズの物が無いか周りを見渡すアリア様。
口で言えば良いんじゃないかな?
「あぁ、ちょうどこの道の幅くらいだな」
「あ、多分とろちゃんもそのサイズだと思います」
「ほほう、それは楽しみだ」
……さらっと言ってるけど、ここ自動車がなんとかすれ違えそうなくらいには余裕のある道だぞ。
目測だけど、五メートル以上はあるんじゃないか?
という事は、【樹人】に近い巨体を誇る【人魚】なのか……
うん、それは確かに「やたらとでっかい」な。




