1682:えびを食べよう。
突き刺した巨大海老に塩を振りかけて、焼き鳥屋さんにありそうな横長のコンロに置いて炭火で炙っていく。
まぁ焼き鳥とかと違って大きすぎるから、横向きの配置でスペースを占拠してるけど。
あれ、一番太い所だと私達の身長と同じくらい有るんじゃないかな?
しばらく真剣な顔で焼き加減をじっと見てから、くるりと回して反対側を下にする店主さん。
職人さんって雰囲気だなぁ。
ん、刃物とお皿を出すのはまだ早いんじゃ?
あぁ、うん、私達の分は小さくて良いもんね。
良い感じに火の通った端っこの方を切り取ってくれてるのか。
しかしあれ、気軽にやってる様に見えるけど、炭火の上だし相当熱いだろうになぁ。
わざわざ余計な手間をかけさせちゃって、頭の下がる思いだよ。
まぁそれは今までもそうなんだけど。
「熱いのでお気を付けください」
「ありがとうございます」
小皿に乗せた海老の切れ端を【妖精】用の台に置いてもらって、カトリーヌさんと一緒に頭を下げて感謝の意を示しておく。
一緒に乗ってるレモンっぽい物は、お好みでどうぞって事だろうな。
「それじゃあお先に、いただきます」
一応お姉ちゃん達に断ってから、シルクに食べさせてもらうとしよう。
切り取ったり提供したりしてる間も火は通っていってる訳だから、少しくらい待ってても良いんだけどね。
でもまぁせっかくならなるべく温かいうちに食べた方が、真剣にやってくれてる店主さんに対する礼儀な気もするし。
こっちの分って小さく切ってるのもあって、冷めちゃうのが早いだろうからね。
「とてつもなく大ぶりですのに、味の方は実に繊細ですわね」
「んー、細かい事はよく解んないけど、とりあえず美味しい海老なのは確かだね」
雑な返答になっちゃってるけど、実際よく解ってないからしょうがない。
言葉は足りてないだろうけど、美味しい物は美味しいんだからそれで良いんじゃないかな。
カトリーヌさんの言わんとする事自体はなんとなく解らなくもないんだけど、私にコメントを求めるのはやめてほしい。
別に求められてはいないけど。
うん、やきえびおいしい。




