1657:元には戻らないでおこう。
しかしシルク、今までにも散々ぷにぷにされてきただろうになんで今回は反応が違ったんだろう。
……あー、ロシェさんがあんまり積極的にぷにって行くもんだから、迂闊に動いたらバランスが崩れて危ないのか。
まぁ飛べるから別に下まで落ちたりはしないし、危ないって事は無いけどね。
おや、ドアが勝手に……ってクリスが中に残ったまま様子を窺ってたのか。
お外怖いもんね。
「ありがとうございます」
カトリーヌさんにお礼を言われて、土下座かなってくらい深々と頭を下げてる。
まぁうん、完全には無理かもしれないけど、ちょっとずつで良いから慣れていこうね。
横柄にしてくれって言われてもこっちが困るし。
器用に登っていくクリスに感心したりしつつ、最上階の自分たちの部屋に向かう。
あ、そういえば……
「レティさん、こっちと同じ大きさまで戻っとく?」
アリア様たちはもう帰ったんだし、運びやすいサイズでいる必要は無いんだった。
「いえ、このままで大丈夫ですよ。小さいと言っても不便なほどではありませんし」
「そう? まぁそれならそれで良いんだけど」
こっちとしても、別に戻さないといけない理由が有る訳じゃないしね。
先にログインしたら下の階に降りるのが大変じゃないかと思ったけど、レティさんの事だからそういう心配も無いか。
いや、この人後衛のヒーラーの筈なんだけどね。
「なんでしたら、アヤメさんが使ったという寝床でも構いませんよ」
「それはこっちが構うかな……」
なんでわざわざ靴の中に人を寝かせないといけないんだ。
いや、あんな所で寝かされた人が一人居るんだけどさ。
「っていうかそんなに小さくなってたら、下の階どころか机からも降りられないでしょ」
「十分な広さでしょうし、机の上で問題無いのでは?」
「……それは確かに」
言われてみれば、移動する理由は体を動かせる広さの有る場所へって事だもんね。
私から見ても数センチしかない大きさだと、ただの机が体育館みたいな広さだろうし。
まぁ冗談で言っただけだろうし、そのままお姉ちゃんが泊まった部屋に行ってもらえば良いだろう。
……本気で要求してきてる訳じゃないよね?




