1653:余った同士で仲良くしよう。
クリスの反応を理解したロシェさん、いいからいいから遠慮しなーいと捕獲してお手入れを強行してる。
まぁ嫌がってるって訳じゃないんだし、無理に止めなくても大丈夫かな。
しかしこの状況、私だけ手が空いてしまったけどどうしたものか。
……あー、うん、そうだね。
棚の上ですっごいアピールしてきてるラキちゃんもフリーだね。
「はいはい、こっちおいで」
左手の上に飛び移らせて頭をちょっと撫でてから、指先から温かい風を出してラキに当ててあげてみる。
「私はそこまで器用じゃないから、これで我慢してねー」
流石にこのサイズの子に櫛を入れられる様な技術は無いからね。
【妖精】の力じゃ変な当たり方をしても痛くは無いだろうけど、くしゃくしゃになっちゃうんじゃやってあげる意味が無い。
というかラキちゃん、ブブブって体を震わせてみたりタオルの上でどったんばったんしてみたりしてたおかげで、水気が大体落とせてるっぽいんだよね。
わざわざ私が何かしなくても問題は無さそうだけど、まぁお互い暇だし別に良いか。
「ぬっ」
「ん?」
「しまった……」
「え、何か有りましたか?」
どうしたんだろうと思って訊いてはみたものの、アリア様が唐突にこういう事言い出すのって大体私にとって良い事では無い気がするんだよね。
「いやなに、せっかく蒸気が吹ける様になったのだから、ミストサウナというのも良かったと思ってな」
「あぁ、確かにそれは魅力的ですねぇ」
「いやレティさん、乗らなくて良いから」
「本心ですよ?」
「なお悪いよ……」
なんでこの人たちは人の吐息で温まろうとしてるんだ。
やっぱりろくな事じゃなかったじゃないか。




