1644:自分の姿に気が付こう。
それにしても、うちに来る人はみんな人とお風呂に入る事に抵抗の無い人ばかりだな。
嫌がる人も結構多いって聞くし、一人くらい居ても不思議じゃないと思うけど。
いや、別に居てほしいって訳でもないし、まとめて入った方がさっさと済んで楽では有るけどね。
カップの入れ替えやら何やらの手間も省けるし。
というか嫌な理由が衛生面の場合は、ゲームの中だから問題無いって場合も有るのか。
単純に裸を見られるのが嫌ってケースも、本当の体じゃないから大丈夫って人……は多分少数派だな、うん。
少なくとも、動いてもあまり違和感を覚えない程度には同じ体形な訳だし。
「あ」
「ん?」
ロシェさんが急に反転してきたけど、何事かな?
「タオル持ってくるの忘れてた」
「あぁ、その辺は大丈夫ですよ。シルクが一通りやってくれますから」
「あ、そうなんだ。助かるなぁ」
そういや持ってないねって顔で納得するロシェさん。
さっき居たのがタオル置き場だったから、持って行っとかなきゃとは思うよね。
……まぁやってくれるというか、自分でやろうとしても奪われるんだけど。
「っていうかさ」
「はい?」
「堂々としてるねぇ」
「ん? ……いや、うん、そうですね」
笑いながら言うから何かと思ったら、よく考えたら私さっきシルクに脱がされてたんだったよ。
どうせこれから脱ぐとはいえ、せめて脱衣場まではタオルでも巻いとけって話だよ。
「えーと…… とりあえずこれで」
いっその事さっさとお風呂に直行しても良いんだけど、とりあえずタオル代わりの【魔力武具】で体を覆っておこう。
一人で先に行っちゃうと、シルクが何か言いたげな顔になりそうだしね。
まぁ脱がすのはもう終わってるんだし、あんまり関係ないかもしれないけど。
……というかこれ、色を付けておかないと巻く意味が何も無いな。
「お、器用だね」
「それなりに使ってる魔法ですしね。あと引っ張らないでほしいんですけど」
「あぁ、ごめんごめん」
へーって顔で端っこの方を摘まんで観察するのはまぁ良いんだけど、あんまり引っ張られるとめくれちゃうからね。
さっきまで裸で浮いてた奴が何を言ってるんだって感じではあるけど。




