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VRMMOで妖精さん  作者: しぇる


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1639/3911

1639:甘味を絞り出されよう。

「さて」


 ん、満足したのか背中から降りたな。

 片方の翅を掴んだままなのは、命綱みたいなものかな。

 横のスペース、そんなに広くはないし。


「レティ、こちらへ」


「はい」


 ……向かい側にレティさんを呼んでどうするつもりだ?

 とりあえず私にとって碌な事じゃないってのは察せるけど。



 ん、二人とも私の横に座った?


「ここをこう持ってだな」


「はい」


 ……それぞれの目の前に有る翅の付け根を、両手でむにゅっと掴まれた。

 うん、何をするつもりかは大体


「こうだ」


「ふぉぉ……ぉおぉぅ」


 想像が付いたとか思ってたらその通りの事をされたね、うん。

 翅の根元に詰まってた鱗粉の塊を、むにゅーっと絞り出されたよ。


 レティさんが遅れて実践したのが、なんか追い打ちみたいになってたし。



「うむ、美味い」


「上品な甘さですね」


 私はお菓子製造機じゃないぞと言いたいけど、実際に色々出してる以上これも言えたもんじゃないな。

 なんなら本体でさえ美味しいみたいだし。そっちは有毒だけど。


「はい、どうぞ」


 ん?

 ……あー、クリスが代表して分けてもらいに来たのか。

 近くに居ないと思ったら、みんなで糸集めとかのお仕事をしてたんだな。


 というかそんな申し訳なさそうに手を出さなくても、もっと堂々としてて良いと思うよ。

 いや、クリスの性格的に無理な相談だろうなとも思うけど。




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