1635:危険を回避されよう。
例によって先を越されて開けられたドアを通って、表で「じゃあねー」と手を振るエリちゃんにお返事を。
……なんかジョージさんがシェラに体当たりされてるけど、見なかった事にしておこう。
「こうして見ると、本当に広々としてますね」
「階段が無いから余計にねぇ」
住人が飛べたり壁や天井にくっつけたりするから、必要無いんだよね。
いや、アリア様もくっつける子の方は別に想定してないだろうけど。
あぁ、あとレティさんが半分サイズなのも有って余計に広く見えるのか。
というかむしろそっちがメインかもしれない。
「とりあえずレティさんも一応登録しちゃおうか」
「邸内でのスキル等の許可ですね?」
「そうそう」
まぁ必要かどうかで言うと別にって感じだろうけど、せっかくだしね。
ん? あぁ、そうか。
「えーと、あっちとかそっちとかの隅っこから地下室……一階?の運動場兼作業場の広間に降りられるから、明日私の方が遅かったりで暇になったら、置いてある物も含めて自由に使ってくれてて良いよー」
「はい、ではその時は遠慮なく」
遅れないのが一番だし普段は何事もなく直帰するだけなんだけど、たまに出合い頭の事故みたいなトラブルが有るからなぁ。
今日は大分珍しいケースだったけど、普段もよそから来た人が知らずに歩いてて私に遭遇しちゃったりするんだよね。
……自分で言ってても思うんだけど、ほんとろくでもないな。
妖怪か何かかって話だよ。
さて、登録も済ませたしお風呂に……
行かないよね、うん。
予想は出来てた事だけど、カトリーヌさんも迷いなく先導してるんじゃないよ。
「さて、それではロシェ」
「はい?」
お、今日はロシェさんか?
「白雪をあそこへ」
「了解」
……そんな事は無かった。
というかロシェさん、後ろに組み付くのめっちゃ早かったな。
「うらぎりものー」
「うぇっへっへ、良いではないかーってね。尊い犠牲ってやつだよ」
……あぁ、妙に素早く捕獲されたのは、私が揉まれてれば自分は狙われないからか。
くそぅ、そのうち逃れてやるから覚悟しておくんだぞ。
「この台有ると楽で良いよねー」
「あー、まぁそれはそうですね。試しに寝てみるのはどうでしょう」
「はーい、手はこっちねー」
むぅ、軽くスルーされて手際良く寝かされている。
まぁ押し付けてまで逃げたい訳じゃないから良いけどさ。
遠慮やら何やらでなんだかなぁって感じになるのと、おもちゃにされてる感が有るのが否めないだけで、マッサージ自体は結構気持ち良いしね。




