1628:鋭さを見せておこう。
「で、これなんですけど先端が針みたいに尖ってまして、魔法での攻撃みたいな扱いらしくてですね」
「ふむ、止める事は出来んという訳だな」
「最大まで伸ばしてこのくらいなんで、例によって近づかなきゃ良いだけですけどね」
にゅいーっとまっすぐ伸ばして見せてみる。
うん、やっぱり大体三メートルってところだな。
普通の人から見れば三十センチくらいだから、より危険になったって事は無いだろう。
射程内だと元から危険度マックスって感じだけど。
「白雪さん、こちらをどうぞ」
「……なんでこんな物が手元に有るかな」
進み出てきたカトリーヌさん、何を渡してくるのかと思ったら手の平サイズの鉄球だった。
倉庫から取ってくるなら解るけど、自分のボックスに入れておく意味はあんまり解んないぞ。
っていうか鉄か何かだから当然だけど、結構重いなこれ。
やれって言われてるっぽい事をさっさと済ませて返却しよう。
「えーと、とりあえず普通の防具とかだとこんな感じですかね」
「うむ、非常に解り易いな」
「うわー……」
直径十センチくらいの鉄球をぷすぷすっと何回か貫通してみせてみる。
予想はしてたけど、石を刺すのと大した違いは感じられないな。
「普通の防具だとって言うけど、魔法で強化してても大差ないだろ」
「あー…… うん、まぁそうだね。同じ【妖精】のカトリーヌさんでさえ、柔らかい所なら普通に刺さっちゃうくらいだし」
「無理じゃん。いや最初から解りきってる事だけど」
「これに限った話でもありませんし、今更ですね」
うん、防げないのは今まで通りだよね。
むしろ他の魔法とかよりかなり射程が短いから、まだマシとも言えるかもしれない。
いや、まぁその分なのかこれを使う魔法の効果がヤバいんだけど。




