1587:配下として働こう。
「さて、それじゃそろそろ元に……って、なんだなんだ?」
マツリさんがシェラの背中から降りようとした瞬間に、何やらガッという音と微妙な振動が。
「あ、うちの子戻って来た。がんばれー」
あ、なんか箱の端ににゃんこのおててが見える。
ういろうちゃん、飛び乗ろうとして失敗しちゃったのか?
よじよじ登ってきて、「どうかしたのかな?」みたいなおすまし顔してるけどさ。
多分誤魔化せないと思うよ。
まぁ可愛いから大丈夫だな。うん。
「ん? いや待て待てぅっ」
……マツリさん、ぽてぽて寄って来たういろうちゃんとシェラの間に挟まれてる。
潰れたりしない様に上手に調整してるらしく、もふもふの隙間から「おぉ……」って声が。
これ、ここで「いいなー」とか言ったら次の犠牲者になりそうだな。
まぁ気持ち良さそうだから、それはそれで良い気もするけど。
「っと」
あ、上から出てきた。
下半身はまだ挟まれたままだけど。
「ありがたいけど、いい加減木箱返してやらないとな」
「あ、そうですね」
そういえばここ、人の持ち物の上だったな。
私たちがさっさと撤収しないと、持ち主が片付けられないよ。
「いや、ねこさんのやる事に文句言う気は無いけど」
「そういうのはいいから。逃げさせろ」
……持ち主さん、猫大好きだったか。
まぁこっちもいつまでもこうしてる訳にはいかないんだから、戻らせてもらうけどね。




