1585:勝者に褒美を与えよう。
「さてさてところで」
「ん?」
「せっかく勝ったわけだし、マツリさんにはごほーびが与えられてしかるべきだよね」
「……んん?」
ロシェさんがなんか言い出して、マツリさんが露骨に面倒そうな顔してる。
「どうせこいつ碌な事言わねーだろ」って感じだな。
「そんな警戒しなくても。おーい、シェラちゃーん」
……ん?
「そこに座ってくれるかな? うん、その辺」
近くで見てたシェラが呼ばれて、なんか横向きに座らされてる。
「よし、行くぞー」
「あ? おい、ちょっと押すなよって待て待て」
「もふー」
「……ごめんな?」
……もふもふの毛皮に覆われたお腹に体当たりさせられたマツリさんを、シェラがいいんだよーとなでなでしてる。
まぁうん、もし謝る必要が有るとすれば、後ろからグイグイ押していったロシェさんだよね。
「うおっと」
あ。
むしろもっと触りなよーって感じで、寄りかかる形になってたマツリさんを背中に乗っけてる。
「おぉ…… っていうかさ」
これは悪くないな……って感じでちょっとモフってたマツリさんが、急に我に返ったな。
撫でる手は止まってないけど。
「お前、自分の召喚獣が居るんだからそっちに振るのが普通じゃないか? この子妖精さんとこの子だろ」
あぁ、まぁ確かに。
私もシェラ自身も特に不満は無いけど、言われてみればそうだよね。
「いやー、ちょうど良いとこに居てくれたからさ。……っていうかうちの子どこ行った?」
……そういえばういろうちゃん、ちゃんと訓練場までついて来てたのは確かだけど、途中から全然姿を見なくなったな。
まぁあの子の事だからどこかその辺で可愛がられてるというか、なんかちゃっかりおやつとかをせしめてそうな気がするけど。




