1570:飛び方を相談しよう。
……しかし【妖精】でも持ち上げられる様な機体に、よく操縦するための仕組みや魔法陣が組み込めたな。
やってる事が変なだけで、実はあの人達って相当な細工師集団なのか……?
機体の先端にある操縦席なんて、私の大きさからでもごちゃごちゃしててよく解んないぞ。
というかよくあんな丁度良い透明なパーツが……って思ったけど、【錬金術】が有るから材料さえ有ればなんとかなるのか。
私の家の窓だって、普通ならあんな薄いガラスを用意してる訳も無いしね。
……いや、開拓で未開の地を探検するなら、顕微鏡とかを使う事も有るのか?
こっちの文化レベル、いまいち謎が多いんだよね。
ディーさんみたいなサイボーグもどきが居るくらいだし。
「まぁ大体解った……けど、これ高度や傾きも感覚で何とかしなきゃいけないのか?」
「済まんがそういう事になるな。まぁ普通に飛ぶ分にゃなんとかなるだろ」
「なりゃ良いけどね…… 練習くらいはさせてくれるんだろ?」
まぁ死にはしないだろうしって感じの乾いた笑いで、ロシェさんに確認を取るマツリさん。
私が言うのもなんだけど、もうちょっと抵抗して良いんじゃないかな。
「そうだね。軽くぐるーっと飛んでみてから、ボートレースみたいな感じのスタートでやる?」
「ん? あー、スピードが乗ってから同じタイミングでゲートをくぐるやつな」
「そうそう。まぁお互い慣れてないから、判定は甘めで良いと思うけどね」
なるほど、それならスタートで手間取りそうな不利は無くなるな。
こっちは意識するだけでスッと出られるし。
判定って言うのはフライングとか出遅れとかの事かな?
まぁとりあえずやってみようってレースで、そんなに厳しくする意味も無いもんね。
「で、コースはどう……」
「……相談する必要は無いみたいだね」
……二人とも「えぇ……」って顔してる。
まぁうん、どうしたもんかなと周りを見てみたら既にそれらしき道が作られてれば、そうもなるよね。
「あれはあそこを通れって事なんだろうな」
「だろうねぇ……」
うん、先端に輪っかの付いた棒が掲げられてるって事はそうなんだろうね。
誰だよあんなの準備して配ったのは。
あとなんでそんなに協力的なんだよ他の皆は。
いや、そこは今更か。
ここに来る様な人達だし。




