1538:器材は常備しておこう。
「あ、そうそうユッキー」
「何?」
「溶かすのはユッキーが両方やっちゃって欲しいんだよねー」
「ん、分担じゃ駄目なの?」
「ほら、入ってる魔力の違いで上手く混ざらないって事が有るかもしれないしさ。最初はなるべく成功しそうな条件でって事ー」
「二度目は無いと思いたいんだけど……」
というか私の抵抗が無くても、溶けても良いよって人はそんなに居ないでしょ。
ペナルティも有るし。
まぁ理由自体はなんとなく納得できるものだし、私一人でって事に文句は無いけどさ。
「はいはーい、ちょっと場所借りますよー」
「それ常に持ち歩いてんのか……?」
あ、前にここでも使ってた、鉄杭と防水布のセットを設置していってる。
まぁ現実と違って鞄に全部入っちゃうから荷物にはならないし、そこまでおかしな話では……いや、用途とか考えるとどう考えてもおかしいんだけど。
「それじゃまっちゃん、その上に…… あ、靴は脱いでおいてね?」
「はいはい」
マツリさん、若干投げやりな感じだな。
まぁ当たり前だけど。
二人が並んで座って、姿勢が落ち着いたのを確認してから近づいていく。
軽くふらっと動かれるだけで、こっちは簡単に死ぬからね。
「それじゃ、手をこっちに伸ばしてください」
「はいよ…… いや握んなよ」
「んっはっは。きかぬわー」
……手を絡められたマツリさんが思いっきり握り返したみたいだけど、単純なパワーだと熊さんには勝てないからなぁ。
逆にぐにぐに握って遊ばれてるし、最初の時点でひっぺがすのが正解だったんじゃないかな。




