1523:同じ様に調整しよう。
「では失礼して」
「一応言っとくけど、普通に発動してから調整してくれよ?」
「はい、勿論ですわ」
あぁ、魔法に慣れてないのに最初から小さい状態にしようとして、縮み過ぎたりするのを警戒してるのか。
まぁ当然と言えば当然の懸念だな。
「っと、おぉぉっ!?」
光になったアヤメさんが、私達の半分程度のサイズで机に……というか机の少しだけ上に出現して、スタッと綺麗に着地した。
……のは良いんだけど、着地と同時にラキが「てやー」って感じに足に突進して、見事な着地狩りを披露してきたな。
唐突過ぎてまともに受身も取れずに、机に思いっきり頭ぶつけてたぞ。
「準備途中での不意打ちはズルいだろ…… あぁ、ありがとう」
微妙に頭が歪んでる状態でボヤくアヤメさんを、カトリーヌさんが【妖精吐息】で治療する。
あれくらいだったら放っといてもすぐ治るとは思うけど、一応だろうな。
というかうちの子がやらかしたんだから、お詫びって意味で私がやるべきだった気もする。
まぁ良いか。
「ほら、そっちで待ってな」
足首にくっついたままだったラキを、両手でポーンと放り投げる。
……もう一回やってーって帰って来た。猫か何かかな?
二回目で満足したのか、今度は大人しく待ってるな。
まぁ他の人達を待たせてるんだし、その辺をちゃんと考慮した可能性も有るけど。
……有るかな?
いや、まぁ無邪気な子だけど頭が悪い訳じゃないんだし、状況くらいは判ってるだろう。
「先日と同じでよろしいのですね?」
「ん? あぁ」
一応の確認をして、アヤメさんの手を取るカトリーヌさん。
何故か正座をした状態だけど、あの人のやる事はあんまり気にしても仕方ないだろう。
まぁ一応、相手が小さくなるって事で下まで手を下ろす必要は有るし、座るのは間違いじゃないと思うけどね。
「……おーい、やり過ぎてないかー?」
「やり過ぎじゃないかって言ってるけど」
「おや、『先日と同じ』なのでは?」
三センチくらいまで縮められたアヤメさんからクレームが入ってる。
まぁうん、終わる時って確かにそのサイズだったけどさ。
それ、一応罰ゲームで縮められた後じゃなかったっけ?




