1522:負担は分かち合おう。
「はいはい、場所開けてー」
あ、よく見る人達が準備してくれてる。
まぁ流れ弾とかでの被害が出ない様に、的が浮くスペースを確保するだけだけど。
いつも通りの挨拶をお姉ちゃんが済ませて、ターゲットの私たちは所定の場所へ……
「おーいユッキーやーい」
「ん?」
向かおうと思ったら、なんかエリちゃんに呼ばれた。
別に良いんだけど、その気の抜ける呼び方はなんなんだ。
「始める前にこっちも始められる様にした方が、無駄が無いんじゃないかなー」
「こっち? ……あー」
用意されたテーブルの上にラキが飛び降りて、アヤメさんに向かってかかってこいやーって感じでパンチを放ってるな。
アヤメさんと一緒に訓練するの、結構気に入ったんだろうか。
まぁラキにとっては、訓練っていうか遊んでるだけなのかもしれないけど。
「はいはい、解った解った」
「あ、やってあげるんだ」
「まぁ実際、こっちとしても良い訓練にはなるしな……」
うん、それはそうかもしれない。
なんせラキちゃん、サイズさえ同じならどうしようもないレベルの相手だし。
まぁコレットさんはそんなパワーの持ち主を縮んだ状態で上手に捌いちゃうんだから、普通にどうしようもないんだけど。
「では白雪さん、今回も私にお任せを」
「あ、うん。お願い」
そこまでの負担じゃないとはいえ、私はアリア様たちの維持コストを抱えたままだしね。
分担出来るならそうした方が良いだろう。
【妖精魔法】の経験値を得る機会ではあるんだけど、それこそ独り占めするのもどうかと思うし。
いや、別にそれは蜜採ったり水出したりすれば良いだけなんだけど。
「あぁ、カトリーヌも使える様になったんだな。まぁ当然か」
アヤメさん、一人で納得して「頼むよ」と机に頭を近づけてる。
実際、カトリーヌさんの方が【妖精】を始めるのが遅かったって言っても大した差じゃないしね。
習得ペースが速過ぎるから、気付いたら魔法がどんどん増えてるんだよなぁ。




