1520:まとめて清算しよう。
「では後ほど」
「あぁ、頼むよ」
あれ?
なんかレティさんが別行動するらしいけど、どうした……ってあぁ、なるほど。
「換金がまだだったからな」
一瞬浮かんだ疑問符を目ざとく察したアヤメさんが、一言で説明してくれた。
うん、帰ってきてまっすぐ合流しに来てたもんね。
というか今までもたまに済ませてなかった気がするけど……
まぁメンバーが固定のパーティーなんだから、別に毎回やらなくても大丈夫なのか。
「お邪魔しまーすぉぅっ!?」
「おほぅ」
……訓練場のドアを開けて入っていったお姉ちゃんが、何かに驚いて素早いバックステップを披露した。
すぐ後ろに居たエリちゃんが尻尾の餌食になって、ラッキーって顔してるぞ。
「どしたん?」
「いや、ちょうど人が飛んで来てて…… 下がらなくても当たらなかったっぽいけど」
「あー、本当だねぇ」
……どういう状況だと言いたいところだけど、訓練場だしなぁ。
私もドアをくぐって横を見てみると、軽装のお兄さんが壁際にひっくり返ってた。
「ごめんよー。大丈夫だった?」
「はい。と言いますか、そちらが大丈夫じゃない様に見えるんですが」
ひっくり返ったままの状態で、えらく軽いノリでお姉ちゃんに謝って来た。
まぁ今の、別にお兄さんは悪くないよね。
タイミングの問題だし、別に狙って入り口の近くに吹っ飛んだ訳じゃないだろうし。
「いやいや。このくらい全然問題無いさ」
言葉通りに軽やかに立ち上がり、ひらひらと手を振って訓練相手の所へ戻……
吹っ飛ばしたの、三三三三三三さんかぁ……
あの人に吹っ飛ばされるって、足首に鞭を巻き付けられてぶん回されたりでもしたんだろうか。
あ、こっち見て手振ってる。返事しとこ。




