1515:要らない事を言おう。
「妖精さん妖精さん」
「はい?」
「今の流れでじーっと見られると怖いんやけど」
「……ごめんなさい」
お姉さん見て変な事考えてたら抗議が来た。
声は聞こえてないだろうから、伝わる様にぺこりと頭を下げておこう。
「獲物を見る目でしたわねぇ」
「気のせいだよ」
目つきが鋭いのは生まれつきだよ。
いや、こっちだと大分柔らかくなってるけどさ。
とりあえず、本当に食べようとかそういう事は思ってないよ。
「はっ」
「何を言うつもりか知らんけど黙ってろ」
何か思いついたって顔したエリちゃんに対してアヤメさんがめっちゃ冷たい反応してるけど、多分その対応で正解だと思う。
今の流れでエリちゃんが何か言うって事は、どうせろくな事じゃないんだし。
「【妖精】専用料理店……」
「言わんで良いって言ってるんだ」
「おおぅぉぅ。良いじゃん、言うだけならタダだしー」
「聞く方が疲れるんだよ」
頭を鷲掴みにされてぐわんぐわん揺らされるも、まったくへこたれてない。
これだから物理に強いくまさんは困る。
……いや、そこは関係無いか。
「提供されるのはやはり……?」
「店員さんだねぇ」
「レティも乗るなよ……」
なんでわざわざ確認するんだ。
こっちにとっても勘弁してほしい内容なんだけど。
いや、うん、元凶は私なんだけどさ。
【妖精】の生態を暴いたりエリちゃんを変な方向に目覚めさせたりと、いろんな意味で。




