1506:期待と警戒をされよう。
「ひりひりするよー」
「あー、ちょっと強かったかな。ほら、おでこ出して」
「わーい」
どうやら調整を失敗したらしく、軽い火傷になっちゃってたらしい。
別にダメージを与えたい訳じゃないので、治療の【妖精吐息】をふーっとかけておこう。
まぁ考えてみれば、普通の蒸気でも噴き出すのに直接触れちゃうと簡単に火傷しちゃうもんね。
でも温度が低いとそれはそれであったかーいで終わっちゃうだけだし、ツッコミには不向きなスキルだな。
いや、どう考えても想定された用途では無いんだから、当然と言えば当然なんだけど。
「雪ちゃん雪ちゃん」
「うん? どしたの?」
ノーラちゃんの話に戻るつもりじゃあるまいな。
「他には新しく覚えたりしてないの?」
あ、違った。
急に新しいスキルを出してきたから、ふと気になったんだろうな。
「いくつか増えたけど、まぁその辺は家に戻ってからで良いんじゃないかな」
自分でやっておいてなんだけど、往来で変な物を吐いたりしてると危ないしね。
まぁ今回増えたブレスは、直接的な危険じゃないタイプだけど。
「おー、楽しみ…… かな?」
「白雪のスキルが増えたら、変なとばっちりが来る事も有るからな……」
「……うん、まぁ、うん。なんかごめん」
色々やらかしてる以上、アヤメさんの言葉には何も反論が出来ない。
アヤメさん、多分一番の被害者だし。
しかもまだ言ってないけど、今日は一番出てきてほしくないであろう【妖精魔法】が増えちゃってるからね。
その上今回のやつは、危険なんて段階は軽々と飛び越しちゃってるし。
「当たれば死ぬ」のは【妖精】のやる事の大体が当てはまっちゃうけど、それよりエグいもんなぁ。
……やっぱり無かった事にしちゃダメかな。
ダメだよね。
というかどうせすぐにバレるよね。




