1487:実演しよう。
ドアの下にストッパーを差し込んで、それでは失礼しますと頭を下げてお仕事に戻って行った。
あ、手を貸してもらったんだから【妖精吐息】を使っておけば良かった。
まぁもう遅いし、あんまり気にしないでおこう。
「さて、それじゃ早速結晶の作り方なんですけど」
「うん」
「うっかり暴走させたりしたら周りごと消し飛ぶんで、出来るだけ気を付けてくださいね」
「……うん」
こればっかりは魔力を薄めたら意味が無い以上、当たれば私達も耐えられないからなぁ。
というか、ここだと周りが削り取られる事の方が問題なんだけど。
やらかしたとしても庭の土までにしておかないと、後ですっごい叱られそうだし。
「で。まぁやる事は単純で、こうやって魔力を出して……」
「こう?」
「はい。で、ギューっと」
「……普通はそういう事、出来ないと思うなぁ」
「まぁ【妖精】ですしね」
実演してみせたら至極真っ当な感覚のツッコミが飛んできた。
出来るんだから仕方ないというか、普通とは真逆の位置に居そうな生き物だからしょうがないよね。
「反発が無くなるまで押し込んだら…… こんな感じにカチッと固まって出来上がりです」
「おー」
ん、反発が無くなるって言い方は違うのか?
まぁバネや風船みたいに押し返してこなくなるって事……なんでも良いか。
言いたい事は伝わってると思うし。




