1459:鎮座しよう。
使わせてもらいまーすとライサさん達に手を振って……
あ、誰かにドアを開けてもらわないと、シェラやういろうちゃんが通れないや。
「あ、ありがとうございます」
と思ったら職員さんが音もなく近寄ってきて開けてくれた。
……ライサさんじゃないんだなと思ったら、立てない様に両肩をがっしり押さえられてるな。
そこまでしなくても良いと…… はあんまり言えないな。
あの人を放っといたら【妖精】に構ってばっかりでお仕事に支障が有りそうだし、それで困るのは同僚の職員さん達だろうし。
わざわざ【妖精】用のドアを通る必要も無いので、開けてもらった普通のドアを皆で通る。
戻る時には声をかけてくれって言われたけど、多分言おうと思った時には誰か来てるんだろうな……
ん?
何やら他の職員さんが三人ほどドアの所まで来て、静かに相談を始めてる。
まぁお仕事の話だろうし、あんまり気にしない方が良いか。
「さて、それじゃ……」
「マイペースだねぇ」
やるかーって言おうとしたら、ういろうちゃんが早速ベンチでよっこいしょと香箱座りで落ち着いてる。
それ、こっちに来た意味有るのかな……?
まぁうん、飼い主の近くだって事が大事なのかもしれない。
実は落ち着くポーズで精神を集中させて、何か訓練してるのかもしれ……無いな、うん。
特に魔力が高まってるでもないし、めっちゃリラックスした顔してるし。
気を取り直して、と。
「基本的な訓練なんですけど、要は覚えたい属性っぽい何かに自分の魔力を染み込ませて、それを制御して経験値を貯めていく……って感じですかね」
「おー」
こんなふうに、とカトリーヌさんが用意してくれた土の塊をうにうにと動かしてみせる。
別にカトリーヌさんがやってくれても良かったんだけど、その辺は気にしないでおこう。
「どうぞ」
「ありがとう。んー、と……?」
カトリーヌさんに土を用意してもらって、実践してみるロシェさん。
元は物理職だったのもあって最初は少し難しいかもしれないけど、そこは自分で感覚を掴むしかないから頑張ってほしい。




